午後3時のドルは114円前半、株価注視で上値重い

Reuters

発行済 2022年01月20日 15:47

[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(114.32/35円)に比べて小幅にドル高/円安の114.46/48円で推移している。きょうのドル/円は、日経平均株価の値動きにつれて114円前半で一進一退となった。ただ、不安定な株価動向を見極めたいとの見方からドルの上値は重い。

午前の取引では、実需のドル売りフローが出たほか、日経平均株価がマイナス圏に沈んたことを背景にドルは一時114.02円近辺まで下落した。その後は米10年債利回りの上昇や株価の持ち直しをみてドルのショートカバーが入り114.55円まで切り返したが、上昇の勢いは限定的となっている。

世界的な株価の不安定な値動きを警戒する見方から、ドルは上値の重さが意識されている。りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、武富龍太氏は、市場の一部では米連邦準備理事会(FRB)のさらなるタカ派化を警戒した動きが広がっていると指摘する。「リスクアセットが崩れ、足元では円高圧力が強まっている。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過するまでは、株価の動きに外為市場も左右される展開が続きそうだ」と話す。

オフショア人民元は1ドル=6.3475元近辺。中国人民銀行(中央銀行)は20日、企業や個人に適用する貸出金利の指標となる1年物の最優遇貸出金利(LPR)を2カ月連続で引き下げた。住宅ローン金利の目安とされる5年物も約2年ぶりに引き下げた。

市場では「中期的にみると米国の金融政策の引き締めと逆方向であることから、人民元安になる可能性はあるものの、現時点では底堅い動きとなっている」(国内金融機関)との見方が出ている。

豪ドルは82.67/71円としっかり。12月の豪雇用統計では就業者数は前月比6万4800人増と市場予想(4万3300人増)を上回り、同国の早期利上げ観測が広がった。

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