前場に注目すべき3つのポイント~ボトム形成は確認できていないものの、底堅さは意識されてくる可能性~

Fisco

発行済 2022年01月31日 08:50

更新済 2022年01月31日 09:00

31日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:ボトム形成は確認できていないものの、底堅さは意識されてくる可能性
■KDDI、3Q営業利益0.4%増 8745億円、コンセンサス範囲内
■前場の注目材料:三菱UFJ、三菱UFJ銀、宇宙産業に100億円融資、ファンドも検討


■ボトム形成は確認できていないものの、底堅さは意識されてくる可能性

31日の日本株市場は、ややリバウンドを意識した相場展開が見込まれる。
28日の米国市場はNYダウが564ドル高だった。
引き続きウクライナ情勢や連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げが警戒されるなか、売り先行で始まった。
その後、10-12月期雇用コスト指数が予想を下回る伸びにとどまったため金利が低下し、ハイテク株買われ上昇に転じた。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円安の26670円。
円相場は1ドル115円30銭台で推移している。


シカゴ先物は小安いものの、米国市場の大幅反発を受けてやや買い先行の展開が意識されそうだ。
先週の荒い値動きによって26000円割れに迫る下落を見せたが、米国市場が大幅な反発を見せたほか、ハイテク株などへの見直し買いも見られてきたことから、底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。
日経平均は明確なボトム形成は確認できていないものの、目先的には26500円~27000円辺りでの底固めの動きに期待したところだ。
年明け以降、上値抵抗線として機能している5日線は26923円辺りに位置しており、同水準での戻り待ちの売りを警戒しつつ、押し目狙いの動きも次第に意識されてきそうだ。


とはいえ、新型コロナウイルスの新規感染者数は全国で急増しているなか、東京都の病床使用率は48%を超えてきている。
緊急事態宣言の判断を検討する50%に迫ってきているため、アルゴによる仕掛け的な売買が先物主導で入る可能性もあることから、基本的には短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだが、業績面で安心感があり、下げ止まりの動きが見られている銘柄などへは、やや長期目線での物色も意識されてきやすいと考えられる。
先週末に決算を発表したところでは、アルプスアル (T:6770)がポジティブなのに対してオムロン (T:6645)がネガティブな内容だった。
好決算企業への評価が高まる一方で、ネガティブな決算に対しては足元の弱い値動きからアク抜け的な動きを見せてくるようだと、センチメントは改善しやすい。


物色としては決算を手掛かりとした物色が中心になりやすいことから、やや日替わり物色となろう。
そのほか、北朝鮮の相次ぐミサイル発射やウクライナ情勢の緊迫化を背景に、短期資金が集中とはいえ、防衛関連への物色は続きそうだ。
そのほか、新型コロナウイルスの新規感染者数の急増を背景に、巣ごもり消費やテレワーク、非接触などの関連銘柄を蒸し返す動きなども見られそうだ。



■KDDI、3Q営業利益0.4%増 8745億円、コンセンサス範囲内

KDDI (T:9433)が発表した第3四半期決算は、営業利益が前年同期比0.4%増の8745.71億円だった。
コンセンサス(8800億円程度)範囲内。
決済・金融サービスや電力事業などのライフデザイン領域、法人事業にあたるビジネスセグメントでの売り上げ増が業績をけん引した。
あわせて自社株取得枠の拡大と取得期間の延長を発表。
取得額の上限を1500億円から2000億円に引き上げ、取得期間を3月24日までから5月31日までに延長する。



■前場の注目材料

・日経平均は上昇(26717.34、+547.04)
・NYダウは上昇(34725.47、+564.69)
・ナスダック総合指数は上昇(13770.57、+417.79)
・SOX指数は上昇(3303.39、+59.40)
・VIX指数は低下(27.66、-2.83)
・米原油先物は上昇(86.82、+0.21)
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・海外のコロナ感染沈静化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・三菱UFJ (T:8306)三菱UFJ銀、宇宙産業に100億円融資、ファンドも検討
・トヨタ (T:7203)昨年の世界販売首位、2年連続、1049万5548台
・岩谷産業 (T:8088)トキコシステム買収、燃料・ガスの流体計測・制御
・アルプスアル (T:6770)テイ・エステックと業務提携、車室内空間を共同開発
・三菱電機 (T:6503)デジタル通貨VBに出資
・ACSL (T:6232)25年12月期売上高100億円へ、ドローン投資回収の好機
・クボタ (T:6326)米で農業ロボ研究開発、AI活用・脱炭素化
・SCREENホールディングス (T:7735)彦根新棟、半導体装置2割増産
・デンカ (T:4061)30年度めど営業益1000億円へ、アルミナなど5G・EV向け拡充


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