NY外為市場=円・スイスフランが対ドルで2週間ぶり高値、ウクライナ情勢緊迫で

Reuters

発行済 2022年02月18日 06:40

更新済 2022年02月18日 07:27

[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、緊迫するウクライナ情勢への警戒感から安全通貨とされる円やスイスフランが上昇し、対ドルで一時2週間ぶり高値を付けた。

終盤の取引で、ドル/円は0.5%安の114.93円。一時、今月初旬以来の安値となる114.845円を付けた。

ドル/スイスフランも一時0.9189フランと、今月3日以来の安値を付けた。その後は0.2%安の0.92フラン近辺で推移した。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「ウクライナ周辺の軍事行動回避に向けた外交的解決への期待がしぼむ中、安全通貨がアウトパフォームしている」と述べた。

バイデン米大統領は17日、ロシアによるウクライナ侵攻の脅威は「非常に高い」とし、ウクライナ侵攻が「近日中に起こる可能性がある」という考えを示した。ロシア通信(RIA)によると、ロシアのペスコフ大統領報道官はバイデン大統領の発言が緊張を煽っていると非難した。

ウクライナ情勢を巡る警戒感から、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めを巡る懸念は幾分影をひそめている。金融市場では、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利上げが実施される確率が37%と、先週の約70%から低下し、25bpの利上げが最も起こり得るシナリオとみられている。

主要通貨に対するドル指数はほぼ横ばいの95.8090。

リスクに敏感な資源通貨の一角も下落。豪ドル/米ドル は0.1%安の0.7188米ドル。ノルウェークローネも下落し、ドルは0.4%高の8.915クローネとなった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6.7%安の4万0996ドル。

ドル/円 NY終値 114.93/114.94

始値 115.06

高値 115.14

安値 114.86

ユーロ/ドル NY終値 1.1360/1.1362