［東京 ２０日 ロイター］ - ドル／円 JPY= ユーロ／ドル EUR= ユーロ／円 EURJPY= 午後３時現在 １０７．２４／２６ １．２７５４／５８ １３６．７８／８２ 正午現在 １０７．１９／２１ １．２７６４／６８ １３６．８３／８７ 午前９時現在 １０７．１５／１７ １．２７４５／４９ １３６．５７／６１ ＮＹ午後５時 １０６．８８／９３ １．２７５８／６２ １３６．３２／３６
午後３時のドル／円は、前週末ニューヨーク市場午後５時時点に比べてドル高／円安 の１０７円前半。日経平均株価が大幅反発して１万５０００円台を回復する中、ドルは底 堅く推移した。小渕優子経済産業相が辞任を表明したが、為替市場の反応は限定的だった 。
先週末の米株高の流れと年金積立金管理運用独立行政法人（ＧＰＩＦ）改革の事前報 道を受け、日経平均株価が１万５０００円台を回復。株高や米長期債利回りの上昇の支援 を受け、市場ではドル反発の機運が強まった。 ドルは朝方の安値１０６．９５円付近から一時１０７．３９円付近まで上昇。ただ、 １０７円前半では上値の重さも意識された。
通貨オプション市場では、ドル／円の予想変動率（インプライド・ボラティリティ ）１カ月物２５％デルタが０．９７５／０．５７５％の円コールオーバー。同変動率は前 週１６日１．３２５％まで拡大し、市場で円高に備える動きが強まった。 スポット市場では、ドル／円相場が前週につけた安値から大幅に反発しているが、オ プション市場では依然として、円高リスクに対する警戒感が残留している。
米１０年国債利回り US10YT=RR は２．２１４７／２．２１１２％の気配で、前週末 ニューヨーク市場終盤の２．１９８８％から上昇している。
＜安倍内閣への打撃＞
午前９時前、小渕経済産業相が関連政治団体の不透明な収支の責任を取る形で辞表を 提出したと伝わったが、市場では「先週あたりから織り込まれつつあった話なので大きな インパクトはなかった」（邦銀）という。
ただ、為替市場への影響は限定的だったものの、安倍政権に打撃を与えかねないとし て懸念する声も出ている。
みずほ証券のチーフＦＸストラテジスト、鈴木健吾氏は、安倍首相が内閣改造の際に あらためて経済への関心を示し、市場も期待を寄せていた矢先の出来事だと指摘。「国会 運営で与党に対する野党の追及が強まり、カジノ法案など市場の期待する政策に関する議 論が停滞するようであれば、失望の円高になる可能性がある」とみている。
＜日銀はオープンエンドのＱＱＥを強調＞
日銀の宮尾龍蔵審議委員は１８日、山口大学で開かれた日本金融学会で講演し、今の 政策は「オープンエンド」（期限なし）で２％のインフレ目標が達成されるまで、辛抱強 く続ける、と説明した。 委員は、黒田総裁と同様に、景気やインフレの先行きには強気で、今後物価上昇圧力 は次第に高まるとした。その根拠として、１）需給ギャップが改善していくこと、２）企 業の価格転嫁力が高まっていること、３）中長期的な予想物価上昇率が高まっていること を挙げた。 市場では「期間と量を決めた米連邦準備理事会（ＦＲＢ）型のＱＥ１、ＱＥ２型の方 がやりやすいが、あえてオープンエンドで続けるといったのは、自信とは裏腹に、日銀も まだ２％の目標達成に不安があるのかもしれない」（国内エコノミスト）との見方が出て いた。
＜ＧＰＩＦ＞
ロイターは１８日、ＧＰＩＦが資産１２７兆円の運用見直しに向け最終調整に入った と報じた。複数の政府関係者によると、国内債券を６０％から４０％程度にする一方、国 内株の比率を１２％から２０％台半ばに大幅に引き上げる案が浮上している。外国株式の 比率も高める方向だという。
為替市場では「株価が大幅に下がれば、必ずＧＰＩＦの話が政府筋から出てくる」（ 投資家）とされ、ＧＰＩＦは「いつまで緩衝剤として使われるのか」（同）との声も上が っていた。
(森佳子) ((※ yoshiko.mori@thomsonreuters.com)(03-6441-1877)(RM: yoshiko.mori.thomsonreuters.com@reuters.net))
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