ドル上値の重さ継続、米指標で経済動向見極め=来週の外為市場

Reuters

発行済 2022年05月27日 15:37

[東京 27日 ロイター] - 来週の外為市場では、米国の景気減速懸念が意識される中で、ドルは上値の重い展開が予想されている。市場では米利上げをめぐる先行き不透明感が増しているとの指摘もあり、積極的なドル買いは手控えられそうだという。マーケットは引き続き、米経済指標をにらみながら、ドル/円の方向感を探る動きになるとみられている。

予想レンジはドルが125.00━128.50円、ユーロが1.0400―1.0900ドル。

市場では、米国の景気減速懸念が完全に払拭されず、足もとのドルは上値の重い状況が続いている。マーケット参加者はひとつひとつの米経済指標を確認しながら、米経済が利上げに耐えられるかどうかを見極めている状況だという。

T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネジャー、浪岡宏氏は、5月の米ⅠSM製造業景況指数、5月の米雇用統計に注目だと指摘。ⅠSM製造業景況指数は前月よりも低下、雇用統計では、雇用の伸びが鈍化する可能性があるとし、「いずれもドルの上値を抑える要因になるのではないか」と話した。

同氏は、「米国の景気後退はまだ先だと思うが、景気減速懸念はなかなか和らがない」としている。