欧州外為市場=ドル指数下落、リスク選好回復 月間で約1.5%安の見通し

Reuters

発行済 2022年05月31日 02:22

[ロンドン 30日 ロイター] - 欧州外為市場ではドルが下落。良好な経済指標が材料視されたほか、米連邦準備理事会(FRB)がより緩やかなペースで金融引き締めを進めるという観測が高まる中、リスク選好度が回復した。

主要6通貨に対するドル指数は0.3%安の101.440。5月は1.5%超下落と、月間としては過去5カ月で初の下げとなる見通し。年初来では約6%上昇している。

30日は米株式・債券市場がメモリアルデーの祝日で休場となっており、薄商いとなることが見込まれる。

オフショア中国人民元は対ドルで最大1%上昇。その後は0.7%高の6.6771元で推移した。中国上海市が、2カ月に及ぶロックダウン(都市封鎖)を6月1日深夜に解除すると発表したことが好感された。

MUFGの為替アナリストはノートで「米消費者および中国経済の動向が、投資家のリスク意欲拡大に向けた重要な決定要因となるだろう」と指摘した。

世界経済成長見通しを見極めようと、市場では週内に発表される米雇用統計や中国製造業PMIなどが注目されている。

ユーロ/ドルは0.3%高の1.07700ドル。一時、月間最高値の1.07810ドルを付けたものの、ドイツ消費者物価指数(CPI)速報値を受け、上値は重かった。