欧州外為市場=ユーロ・ポンド上昇、リスク心理が改善

Reuters

発行済 2022年07月05日 01:33

[ロンドン 4日 ロイター] - 欧州外為市場では、ユーロとポンドがドルや円、スイスフランなどの安全通貨に対して上昇した。米市場が休場で薄商いの中、世界的なリスクセンチメントの改善が寄与した。

ユーロ/ドルは0.2%高の1.0440ドル。ただ5月に付けた5年ぶりの安値1.0349ドルをやや上回る水準にとどまっている。ポンド/ドルは0.4%高の1.2143ドル。前週末1日には一時2週間ぶりの安値となる1.1976ドルを付けていた。

スコシアバンクのチーフFXストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「週明けの薄商い下ではドルが前週末1日の上昇を巻き戻し、大半の主要通貨に対して弱含んでいる」と指摘。米ホワイトハウスが高インフレ対応で週内に対中関税の一部緩和を発表するとの報道が市場に楽観的な見方が広がるきっかけになったと述べた。

一方、CIBCのG10FX戦略主任、ジェレミー・ストレッチ氏は、欧州中央銀行(ECB)による7月21日の利上げ幅が「わずか25ベーシスポイント(bp)」にとどまると予想されるため、ユーロに対する逆風が続くと言及。「米連邦準備理事会(FRB)の75bp利上げと比較するとECBは緩やかな動きにとどまる」とした。

ドル指数は0.03%安の105.02。ただ前月付けた20年ぶりの高値105.790から大幅に値下がりしていない。

今週は6日に6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、8日に米雇用統計が発表される。

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