[東京 7日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 正午現在 119.58/60 1.0950/54 130.95/99 午前9時現在 119.48/50 1.0932/36 130.63/67 NY午後5時 119.53/56 1.0922/25 130.53/57
正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの119円半ば。 実需筋の買いフローや、前日比200円超高となった日経平均に支援され、一時119. 65円まで上値を伸ばしたが、高値では利益確定売りに押され伸び悩んだ。
<中国人民銀が7日物レポの目標金利を4度目の引き下げ>
クロス円は総じて堅調。 中国の金融緩和措置やアジア株高の影響を受け、クロス円では円売りが先行した。ユ ーロ/円は朝方の安値130.58円付近から、一時130.95円まで上昇。英ポンド /円は朝方の177円後半から178円前半まで上昇した。
中国人民銀行(中央銀行)は7日、指標となる7日物レポのガイダンス金利を10ベ ーシスポイント(bp)引き下げ3.45%とした。同金利の引き下げは、2月の旧正月 (春節)以来4度目となる。同時に、人民銀行は期間7日のリバースレポで200億元( 32億3000万ドル)を短期金融市場に供給した。 7日物金利 CN7DRP=CFXS は東京時間正午までに3.22%まで低下。前営業日終値 は3.43%だった。 上海総合指数 .SSEC は、前日比1.7%上昇し、午前11時55分時点で3929 付近と約9年ぶりの高値を付けている。
<米債利回りは安定>
前日の海外市場では「米国債利回りの上昇が、ドル/円のショートカバーのきっか けとなった」(外銀)とされるが、この日の米10年国債利回り US10YT=RR は、ニュー ヨーク終盤とほぼ変わらずの1.8969/1.8952%付近での取引となり、ドルの 支援材料にはならなかった。 6日の米国債市場では、米ISM非製造業総合指数が3カ月ぶり低水準となったにも かかわらず投機筋による売りが勢いづき、同利回りは一時1.9108%まで押し上げら れている。
<豪小売売上高>
午前10時半に発表された2月の豪小売売上高が、季節調整済みの前月比0.7%増 と、事前予想の0.4%増を上回ったことを受け、豪ドル AUD=D4 は一時0.7623米 ドル付近まで上昇した。同データ発表直前に豪ドルは0.7595ドル付近だった。
<日銀決定会合後の総裁会見を注視>
きょうから2日間の日程で日銀金融政策決定会合が開かれているが、大半の市場参加 者は政策据え置きを予想している。ただ、明日の会合後に予定される日銀総裁会見では、 タカ派的な発言による円高リスクに注意が必要との声が出ている。 「昨年の4月4日の会合後の記者会見で、黒田総裁は『追加緩和を検討していない』 と発言し、次の会合での追加緩和期待を打ち消したため、約2円の円高を招いた。今回、 総裁は家計と企業のインフレ観は堅調との判断を元に、2%インフレ達成への自信を示す 公算が大きく、次回会合での緩和期待を吹き飛ばすリスクがある」と野村証券のチーフ為 替ストラテジスト、池田雄之輔氏は述べ、「1円程度は円高に振れるイベントになっても おかしくない」との見方を示した。
<NY連銀総裁「弱含む経済情勢見極め必要」>
米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は6日、連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏 み切る時期は不確かで、最近の米景気の弱含みがより著しい減速の兆しではないか見極め る必要があるとの認識を示した。 総裁はこれまで、今年半ばの利上げ見通しは妥当との考えを繰り返し示してきたが、 この日の講演では言及しなかった。 米成長率をめぐっては、第1・四半期は「かなり弱く」、1%程度にとどまるとした が、2015年通年では2%を超えるとの見方を示した。失業率は賃金の伸びが加速する のに伴い、年内に5%近い水準に低下するとした。 ただ、見通しはリスクを伴うとし、原油安や国内産業活動の低下が米経済の「著しい 足かせ」となるほか、ドル高が引き続き輸入物価を下押しするだろうと指摘した。
(為替市場チーム)