NY外為市場=ドル上昇、米10年債利回りが14年ぶり高水準で ポンド急落

Reuters

発行済 2022年10月20日 05:39

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場はドルが上昇。指標米10年債利回りが14年ぶり高水準を付けたことに追随し、2週間ぶり安値水準から切り返した。一方、英ポンドは急落。英消費者物価指数(CPI)が40年ぶりの高水準に達し、リセッション(景気後退)が深刻化するという懸念が強まった。

ドルは対円で32年ぶり高値を更新し、日本当局が介入に動く水準とみられる1ドル=150円に迫った。

金融市場は、米連邦準備理事会(FRB)が11月1━2日の会合で0.75%ポイント、12月に0.50%ポイントまたは0.75%ポイントの追加利上げを実施するという見方を織り込んでいる。

TD証券のシニア外為ストラテジスト、マゼン・アイサ氏は、ドルの上昇勢い失速を見込むのは「時期尚早」と指摘。コアインフレの伸びが鈍化し、FRBがタカ派的な政策を転換するまで、ドルの上昇が続く公算が大きいという見方を示した。

ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は19日、労働需要は引き続き堅調で、基調的なインフレ圧力が依然ピークに達していない可能性があるという認識を示した。

FRBは地区連銀経済報告(ベージュブック)で、米経済活動はここ数週間、緩やかに拡大しているが、一部の地域では横ばい、他の地域では減速しているとの認識を示した。

主要通貨に対するドル指数は0.88%高の112.92。

ユーロ/ドルは0.95%安の0.9771ドル。

ポンドは1.02%安の1.1210ドル。9月の英CPI上昇率は前年同月比10.1%と、7月に記録した40年ぶりの高水準と並んだ。