NY外為市場=再介入観測でもドル対円で小幅高、英ポンド不安定

Reuters

発行済 2022年10月25日 06:04

[ニューヨーク 24日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では政府・日銀が再び円買い介入を実施したとの観測が出る中でも、ドルが対円でやや上昇した。英ポンドは、辞意を表明したトラス首相の後任にスナク元財務相の就任が固まる中、不安定な動きとなった。

円は対ドルでオーバーナイトの取引で149.70円まで下落した後、急速に145.28円まで上昇。政府・日銀が再度介入したとの観測が出た。

政府・日銀が21日に実施した介入の規模は約5兆3800億─5兆4800億円と、円買い介入としては過去最大規模だったと推計されている。

ニューヨーク時間終盤の取引で、円は対ドルで0.77%安の148.89円。

この日発表の米経済指標では、S&Pグローバルの10月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が47.3と、9月の確定値の49.5から低下した。

OANDAのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は

「PMI速報値が目立って低下したことは大きな赤信号だ。米経済には強い回復力の兆しが出ていたが、今は消えつつある」と指摘。ドル高は終焉に近づつつある可能性があるとの見方を示した。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.089%高の111.93。

この日英国では、スナク元財務相が与党・保守党の新党首に選出。25日に新首相に就任する見通しとなった。

HYCMのチーフマーケットアナリスト、ジャイルズ・コグラン氏は「スナク政権がどのような展開になろうとも、景気後退が悪化する中、英経済には困難な時期が待ち受けている」と指摘。不安定な取引の中、終盤で英ポンドは0.16%安の1.12915ドル。

ユーロは0.18%高の0.98805ドル。

オフショア人民元は1ドル=7.3322元と、過去最安値を更新した。

ドル/円 NY終値 148.96/148.99

始値 149.38

高値 149.39

安値 148.40

ユーロ/ドル NY終値 0.9874/0.9876