注目銘柄ダイジェスト(前場):ソニーG、花王、ブライトパスなど

Fisco

発行済 2022年11月02日 11:55

三井物産 (TYO:8031):3550円(+71円)
続伸。
前日のザラ場中に発表した決算や自社株買いの実施を高評価の動きが継続。
上半期純利益は5391億円で前年同期比33.2%増益、通期予想は従来の8000億円から9800億円、前期比7.1%増に上方修正。
金属資源やエネルギーセグメントが上振れの牽引役に。
年間配当金も120円計画から130円に引き上げ、前期比25円の増配となる。
6000万株、1400億円を上限とする自社株買いも市場の期待以上の水準とみられる。



トヨタ自 (TYO:7203):2013円(-6.5円)
続落。
前日の取引時間中に決算を発表、その後軟化する展開となったが、本日も戻りの鈍い動きになっている。
7-9月期営業利益は5628億円で前年同期比25.0%減益、円安効果が膨らむ中で、市場予想を下回る決算数値をネガティブ視の動きが引き続き優勢。
通期グローバル販売台数計画の正式な下方修正発表はあく抜け材料となるが、それ以上に原材料費上昇の影響に対する警戒感が拭えないようだ。



日本製鉄 (TYO:5401):2156.5円(+76.5円)
大幅続伸。
前日に上半期の決算を発表、調整後事業利益は3000億円となり、従来計画2500億円を上振れ。
鋼材値上げや国内グループ会社の損益改善が寄与。
在庫評価益の拡大で、事業利益は4500億円計画を大きく上回る5417億円に。
通期計画も上方修正、事業利益は従来の8000億円から8700億円に引き上げ。
上期の配当金は従来計画70円から90円に増額、利回り妙味もあらためて意識される形のようだ。



花王 (TYO:4452):5143円(-459円)
大幅反落。
前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は233億円で前年同期比39.5%減益となり、390億円程度の市場予想を大幅に下回っている。
中国化粧品市場が想定以上に低迷しているもよう。
国内市場の回復基調や価格改定効果などを想定して、通期計画1450億円、前期比1.0%増は据え置いているものの、第3四半期累計では前年同期比29.4%減であり、達成のハードルは一段と高まったとの見方に。



ソニーG (TYO:6758):10880円(+830円)
大幅続伸。
前日に第2四半期決算を発表、7-9月期営業利益は3440億円で前年同期比8.0%増益、3000億円程度の市場予想を上振れる着地になっている。
イメージング&センシング・ソリューション事業が大幅増益となっている。
通期予想は従来の1兆1100億円から1兆1600億円に上方修正、引き上げ幅は限定的だが、スマホ市場減速の影響による下振れ懸念も高まっていたため、買い安心感につながっているようだ。



ユーザベース (TYO:3966):779円(+34円)
大幅に3日続伸。
イベントマーケティングプラットフォームを運営するEventHub(東京都千代田区)と資本・業務提携契約を締結したと発表している。
EventHubが実施する第三者割当増資を引き受けるとともにSansan (TYO:4443)の保有株の一部を譲り受け、EventHubを持分法適用関連会社とする。
同社のイベントマーケティングプラットフォームと自社のビジネスデータやコンテンツを掛け合わせ、B2Bイベントマーケティングを推進する。



ブライトパス (TYO:4594):94円(+30円)
ストップ高。
共同研究先の理化学研究所(埼玉県和光市)に対し、iPS細胞由来再生NKT細胞療法(iPS-NKT)に関わる全世界での独占的開発製造販売権を導入するオプション権を行使すると発表している。
iPS-NKTは、iPS細胞から分化誘導したナチュラル・キラーT(NKT)細胞をがん治療に用いる新規の他家細胞医薬。
オプション行使で基本特許とマスターiPSセルバンク(iPS-NKT細胞を大量複製する親細胞)を取得する。



CANBAS (TYO:4575):810円(+38円)
大幅に4日続伸。
抗がん剤候補化合物の免疫着火剤CBP501が膵臓がん3次治療対象の臨床第2相試験で、主要評価項目を達成したと発表している。
同試験ステージ1の3剤併用投与群(CBP501・シスプラチン・ニボルマブ)で、3カ月無増悪生存の4例目の判定が確定した。
今後、CBP501を含む当該3剤併用投与の承認獲得に向けた臨床第3相試験の準備を進める。
なお、第2相試験ステージ2の要否は未だ決定していないという。
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