NY外為市場=ドル値を戻す、FOMC声明後は一時幅広く下落

Reuters

発行済 2022年11月03日 06:24

[ニューヨーク 2日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、連邦公開市場委員会(FOMC)後にドルが幅広く下落したが、終盤にかけてやや値を戻した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利上げの一時停止を議論するのは時期尚早と述べたことを受けた。

FRBはこの日、市場の予想通りフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.75%ポイント引き上げ、3.75─4.00%とした。また、「進行中の利上げは適切」とする一方、今後の利上げペース決定に当たっては、これまでの金融引き締めの累積や政策効果発現までのタイムラグ、経済・金融動向を考慮する方針を示した。

市場は当初、FOMC声明はハト派的であり、今後の利上げは小幅なものとなる可能性があるというシグナルと受け止めた。

しかしパウエル議長は会見で、「引き締めが足りなければ1─2年後にインフレを抑制できていないことを実感する」と指摘。十分な引き締めを行わなければインフレが定着し雇用コストが増大する恐れがあると述べた。

コンベラのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は、FRBはかなり先を見ているとの認識を示し「FRBが利上げのゴール地点に近づいているとしても、まだかなり長い間、利下げに軸足を移すとは考えられない。短期的な見通しでは、ドルは強く底堅いだろう」と述べた。

ユーロ/ドルは一時上昇したが、その後下落に転じ、終盤では0.5%安の0.9825ドルだった。

ドル/円は0.31%安の147.79円となった。FOMC後には一時145円台を付ける場面があった。ドル/円は年初来約22%下落しており、トレーダーらは日本の当局による介入を警戒している。

先物市場では12月FOMCの利上げ幅を巡る見方は分かれている。CMEグループのフェドウオッチによると、50ベーシスポイント(bp)の利上げの可能性を56.8%、75bp利上げの可能性を43.2%織り込んでいる。

英ポンドは終盤では1.1389ドルと、0.82%下落した。イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が3日に開催する金融政策委員会では0.75%ポイントの利上げが予想されている。

ドル/円 NY終値 147.90/147.93

始値 146.85

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