NY外為市場=ドル下げ転換、FRB当局者発言や利食い売りで

Reuters

発行済 2022年12月03日 07:26

[ニューヨーク 2日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。好調な米雇用統計を受け序盤はドルが上昇したものの、米連邦準備理事会(FRB)当局者が利上げペースの鈍化について言及したほか、利益確定売りが優勢となった。

米労働省が2日発表した11月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は26万3000人増で予想を上回った。これを受け、ドルは序盤に急伸した。

コンベラ(ワシントン)のシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は「予想を上回る雇用統計によってFRBがより積極的になり時間を稼ぐことができる」と述べた。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフマーケットストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、投資家は時間当たり平均賃金の伸び加速と労働参加率の低下に注目したとし、「これらの指標は非農業部門雇用者数の伸び以上に労働市場の逼迫を反映している」とした。

ただ、週末を控えた利益確定売りやFRB当局者の発言を受けドルは下げに転じた。

米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は2日、シカゴで開かれたイベントで、利上げペースを減速させる可能性は高いとしながらも、「フェデラルファンド(FF)金利のピークは少し高くする必要があるだろう」と述べた。

米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は2日、米国では労働者不足が持続する公算が大きく、労働需要の均衡を回復させるFRBの取り組みを複雑にしているという認識を示した。

ドル指数は0.13%安の104.50。ユーロ/ドルは0.10%高の1.0537ドルと6月28日以来の高値を付けた

ドル/円は0.71%安の134.38円。一時133.62円と8月16日以来の安値を付けた。

ドル/円 NY終値 134.30/134.33

始値 134.00

高値 135.97

安値 133.95

ユーロ/ドル NY終値 1.0538/1.0542