午後3時のドルは小幅高135円半ば、重要イベント一巡で材料出尽くし

Reuters

発行済 2022年12月15日 15:19

更新済 2022年12月15日 16:00

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[東京 15日 ロイター] -   午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(135.47/48円)から小幅高の135.58/60円付近で推移している。重要イベントが一巡し、材料出尽くし感から、ドルの上値は重かった。

五・十日に伴い、仲値にかけては実需の売り買いが交錯。「現行の水準では国内の輸出企業、輸入企業のいずれも動きにくく、様子見姿勢が強かった」(国内銀行)という。その後は季節要因によるドル買い需要に支えられ、一時135円後半まで上昇した。

前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で公表された最新金利見通しやパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見の内容は、おおむねタカ派的と受け止められた。ドルは一時的に上昇したものの、米金利の低下を眺めて上げ幅を縮小した。

上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏は「FOMCは玉虫色で決め手にならなかった印象。利上げ継続が意識された一方、積極的な金融引き締めによる景気減速への懸念も強く、ドルの上昇を抑えた」とみる。

ドル指数は50日移動平均線と100日移動平均線がデッドクロスとなるなど売りシグナルが出ており、上値の重さが意識されている。また、日銀の政策修正を巡る思惑から円買いが入りやすいほか、来年春先にかけては米債務上限問題に絡むドル売りも出やすい。

クレディ・アグリコル銀行の資本市場本部シニア・アドバイザー、斎藤裕司氏は、「130円ー140円を中心としたレンジ相場が続く」とした上で、「レンジの下限を試しやすい状況になってくる」との見方を示した。 

ユーロ/ドルは1.0656/60。今晩の欧州中央銀行(ECB)理事会を控える中、ユーロ売り/ドル買いがやや優勢となった。ロイター調査によると、ECB理事会では中銀預金金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ2.00%とする見通し。

また、ECBはユーロ圏のインフレ率が今後3年間、目標の2%を上回ると予想してると、関係筋が明らかにしている。

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