午後3時のドルは小幅安136円後半、米金利の上昇一服で

Reuters

発行済 2023年03月03日 15:28

[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のNY市場終盤(136.76/79円)から小幅安の136.64/66円付近で取引されている。米金利の上昇一服や週末を控えた持ち高調整の動きを背景にドル売り/円買いが優勢となった。

仲値にかけては実質的な五・十日に伴い、実需の売り買いが交錯。「国内輸入企業は必要最低限のドル買いにとどまっている一方、国内輸出企業の売りも少ない。商い自体が閑散としている」(国内銀)とみられ、136円後半の狭いレンジ内で上下した。

ドルはその後136円後半で膠着化するなど、明確な方向感は出なかった。りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏は「ドルを一段と買っていく材料が乏しく、上値の重さが意識されている。米利上げ長期化観測が広がる中、今後発表される米雇用統計など経済指標を見極めたいとして様子見ムードが強い」との見方を示す。

米労働関連指標の強い結果を背景に、前日の米長期金利は一時4.09%付近まで上昇。足元では4.05%付近と上昇は一服したものの、昨年11月10日以来の高水準を維持している。「米金利水準を踏まえれば、ドルは137円台に定着してもおかしくない。ただ、高値警戒感から上値追いには慎重とみられるほか、137円では売り圧力もかかりやすい」と、上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏は指摘する。

SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は「ドルは下がりにくくなった」と指摘。200日移動平均線の137.33円付近を抜ければ、135円がドルの下値サポートになるとみる。ただ、「日銀の政策修正をめぐる思惑が根強いことや米経済が底堅さを維持できるのか見極めが必要な状況にあり、ドルは買いづらくなってくるのではないか」との見方を示した。

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