午後3時のドルは137円後半、2カ月ぶり高値 円広範に続落

Reuters

発行済 2023年05月02日 15:21

[東京 2日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場終盤の水準から円安の137円後半で取引されている。利上げで買われた対オーストラリアドルを中心に円が続落し、対米ドルでも2カ月ぶり安値を付けた。

この日、目立ったのは豪ドルの動き。豪準備銀行(中央銀行)が政策金利のオフィシャルキャッシュレートを0.25%引き上げ、3.85%としたことが手がかり。事前の市場では据え置き予想が優勢だったため、発表後に豪ドルは91円前半から92円前半へ急上昇。円は2か月半ぶり安値を更新した。

対豪ドルで円売りが勢いづいたことを受け、対米ドルでも円が下落。137.78円と、3月8日につけた年初来安値137.90円に迫った。

豪ドルの上昇に先立ち、円は利上げ期待が一段と強まってきた対ユーロでも、売りが活発化。下値に控えるストップロスを巻き込む形で、一時151円半ばと14年7か月ぶり安値を付けた。

同様にスイスフランに対しても、153円後半と8年4カ月ぶり安値を更新した。

28日の日銀会合以降、市場では日本はしばらく緩和的な金融政策を維持するとの見方が広がり、円を売る動きが目立っている。ただ、年内には政策修正が行われるとの予想も根強くあり「このまま一方的に円が下げ続けるかは不透明」(外銀)との声も出ていた。

あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏は「ドルが年初来高値を抜ければ、次は140円が視野に入ってくる」としながらも「日銀の金融緩和維持を受けた円売り材料はいったん消化していることから、今後は米国要因次第となる。インフレの高止まりで米利上げが加速する状況にならない限り、徐々にドルは上値が重くなってくるのではないか」と話していた。

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