午後3時のドルは下落139円前半、株安で円買い圧力強まる

Reuters

発行済 2023年06月07日 15:28

更新済 2023年06月07日 15:56

[東京 7日 ロイター] - ドル/円は前日のニューヨーク市場終盤(139.63/64円)から下落し、午後3時時点では139.16/18円付近で取引されている。時間外取引の米金利の低下や日経平均株価の大幅安を背景に、ドル売り/円買いが強まった。

東京市場は139円半ばで取引を開始。仲値にかけては実需のドル買いが一定程度入ったものの、日経平均が一時500円を超える急落となったことから、「株高を手掛かりとする円売りが一部巻き戻された」(トレーダー)とみられ、クロス円を中心に円買い圧力が強まりドルも139円前半まで弱含んだ。

足元は、139円台を中心とした小幅なレンジでの値動きにとどまっている。米経済指標の結果が強弱まちまちで、「次の材料を見極めたい」(国内証券)として一方向にポジションを傾けにくいという。

来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備理事会(FRB)は利上げを見送るとの見方が広がっているものの、前日の豪中銀による予想外の利上げを受けて7月以降に再び追加利上げに踏み切るとの観測も強まっている。「日米の金利差の観点からは、円高に向きにくい」と、楽天証券のFXディーリング部、荒地潤氏は指摘する。

ドルは140円台では戻り売りや利益確定売りが出やすい一方、「下値めどは137─138円とみられるが、短期的には138円台では押し目買いが入りやすいようだ」(荒地氏)という。

カナダドル/円は103円後半。今晩のカナダ銀行(中央銀行)の政策金利発表を控えて様子見ムードが広がる中、底堅さを維持した。

ロイターが月初に実施した調査では、回答した約3分の2のエコノミストは政策金利の維持を予想している。ただ、豪中銀が利上げでインフレにあらためて強い警戒感を示したことで「カナダが後に続くのではないかとの思惑が広がってきた」(外銀)という。

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