🔥 当社AIが選択した株式戦略、テクノロジー大手、は5月までに+7.1%の上昇。株式がブームなうちに行動を起こしましょう。40%割引で開始

「民主主義」待つポーランド通貨【フィスコ・コラム】

発行済 2023-09-17 09:00
更新済 2023-09-17 09:15
© Reuters.
EUR/JPY
-
PL10YT=RR
-
WIGPL
-
*09:00JST 「民主主義」待つポーランド通貨【フィスコ・コラム】 民主主義の後退が指摘されるポーランドで来月、議会選が行われます。
現時点では与党がわずかにリードするものの、景気減速で支持は伸び悩み、野党が追い上げる構図。
政治圧力による大幅利下げで弱含んだ通貨ズロチは、政権交代で持ち直すでしょうか。


ポーランド中銀は9月5日に開催した定例会合で主要政策金利を75ベーシスポイント(bp)引き下げ、6.00%としました。
25bpの市場予想を大きく上回る利下げ幅に、ズロチは1ユーロ=4.46ズロチから一時4.61ズロチまで急落。
4月以来5カ月ぶりの安値圏に沈みました。
その後下げは一服しているものの、安値圏で推移しています。
同国の政治・経済の不透明感から株価は軟調、長期金利も不安定化しています。


この大幅利下げについて中銀は、需要回復の遅れによりインフレ率が目標の2-3%に落ち着く時期が早まる見通しとなったため、と説明しています。
しかし、ポーランドの消費者物価指数(CPI)は半年前の17%から鎮静化したとはいえ、直近でも10%台に高止まり、目標値にほど遠い状況です。
中銀は2021年10月から始めた利上げを22年9月で終了し、その後は政策金利を6.75%に据え置いていました。


10月15日投開票の議会選を前に、市場では政権与党に配慮した可能性が指摘されています。
実際、ポーランドの4-6月期国内総生産(GDP)は前年比-0.6%となり、昨年10-12月期からマイナス成長が続いています。
前期比は-2.2%で3四半期ぶりのマイナス。
2023年全体で-0.2~+1.3%と厳しい状況が見込まれます。
他の経済指標も低迷するなか、支持率低下に悩む政権に忖度しても不思議はありません。


実際、ドゥダ大統領を支えるポピュリスト政党の与党「法と正義」(PiS)は、政府が中銀の金融政策に積極的に関与するべきとの主張です。
同党は2015年の議会選で中道右派「市民プラットフォーム」(PO)から政権を奪還し、ロシアを念頭に軍事力強化を進め愛国心を煽る手法で支持を拡大。
景気の減速にもかかわらず、支持率では最大野党POや新党「ポーランド2050」をわずかに上回っています。


もっとも、POの党首には欧州連合(EU)大統領を務めたトゥスク元首相が復帰し、今後の巻き返しが予想されます。
2008年のリーマンショックの際、当時のトゥスク政権は国際通貨基金(IMF)の勧告とは異なる独自の経済政策を推進し、2009年には経済協力開発機構(OECD)諸国のなかでも高成長を達成した実績があります。
政権交代の場合、トゥスク氏はまずインフレ鎮静化に着手するとみられ、ズロチの持ち直しが想定されます。

(吉池 威)
※あくまでも筆者の個人的な見解であり、弊社の見解を代表するものではありません。



最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます