後場に注目すべき3つのポイント~円安推移や個人投資家のNISA資金が下支え

Fisco

発行済 2024年01月05日 12:28

*12:28JST 後場に注目すべき3つのポイント~円安推移や個人投資家のNISA資金が下支え 5日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


・日経平均は反発、円安推移や個人投資家のNISA資金が下支え
・ドル・円は上昇基調を維持、米雇用情勢にらみ
・値上り寄与トップはファーストリテ (TYO:9983)、同2位はKDDI (TYO:9433)

■日経平均は反発、円安推移や個人投資家のNISA資金が下支え

日経平均は反発。
前日比154.33円高(+0.46%)の33442.62円(出来高概算7億9000万株)で前場の取引を終えている。


4日の米国株式市場はまちまち。
ダウ平均は10.15ドル高(+0.03%)の37440.34ドル、S&P500は16.13ポイント安(-0.34%)の4688.68ポイント、ナスダックは81.91ポイント安(-0.56%)の14510.30で取引を終了した。
予想を上回った雇用関連指標を受けてソフトランディング期待も金利高で、寄り付き後からまちまち。
12月サービス業PMIも予想外に上方修正され、長期金利が一段と上昇するとハイテクがさらに売られ、相場の重しとなった。
ダウは銀行セクターが支え終日堅調に推移したが、終盤にかけ雇用統計を控えた調整などに上げ幅を縮小し終了。


米国株はまちまちだったものの、為替市場で1ドル144円台と前日の大引け時点よりも1円ほど円安ドル高が進行していたことから、日経平均は反発で取引を開始。
寄り付き直後は、弱い半導体関連が日経平均の下押し要因となったが、銀行株や不動産株、自動車株などが日経平均を下支え。
33400円台で前場の取引を終えた。


日経平均採用銘柄では、一部証券会社が不動産業の投資判断を「Attractive」としたことから、三井不 (TYO:8801)、住友不 (TYO:8830)、東急不HD (TYO:3289)など不動産株の上げが目立ったほか、新しい少額投資非課税制度(NISA)スタートに伴い個人投資家の買いが入っていると観測されているみずほ (TYO:8411)、りそなHD (TYO:8308)など銀行株も強い。
そのほか、インバウンド需要好調を背景に三越伊勢丹 (TYO:3099)も買われた。


一方、ナスダック下落が影響して、レーザーテック (TYO:6920)、スクリーンHD (TYO:7735)、ルネサスエレクトロニクス (TYO:6723)など半導体関連が引き続き売られたほか、為替の円安進行が嫌気されてニトリHD (TYO:9843)も大幅安となった。
このほか、安川電機 (TYO:6506)、信越化学 (TYO:4063)も売り優勢となった。


セクターでは、証券・商品先物、不動産業、銀行業、輸送用機器、その他金融業などが上昇した一方、水産・農林業、繊維製品、化学、電気機器、精密機器などが下落した。


後場の東京市場は、前場目立っていた不動産、銀行、自動車関連銘柄に注目したい。
個人投資家のNISA資金が流入しているとの観測から、大発会以降いずれもTOPIX寄与度の高い業種なだけに、相対的に日経平均よりもTOPIXが強含む地合いとなろう。
半導体関連も、東エレク (TYO:8035)、アドバンテスト (TYO:6857)は切り返していることから、後場、日経平均寄与度が高い半導体関連が総じてしっかりとなれば、日経平均も上げ幅をじりじりと拡大する可能性はある。


■ドル・円は上昇基調を維持、米雇用情勢にらみ

5日午前の東京市場でドル・円は上昇基調を維持し、144円60銭から144円88銭まで小幅に値を上げた。
米雇用関連統計の強い内容を受け、今晩の雇用統計の改善を期待した米金利高・ドル高が進行。
日経平均株価の反発で円売りに振れ、ドルを支える。


ここまでの取引レンジは、ドル・円は144円60銭から144円88銭、ユーロ・円は158円28銭から158円67銭、ユーロ・ドルは1.0943ドルから1.0956ドル。


■後場のチェック銘柄

・まぐまぐ (TYO:4059)、キタック (TYO:4707)など、6銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値上り寄与トップはファーストリテ (TYO:9983)、同2位はKDDI (TYO:9433)

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・日・12月マネタリーベース:前年比+7.8%(11月:+8.9%)

【要人発言】

・イラクTV
「イラン支援の民兵組織バグダッド本部で爆発、幹部2人死亡」


特になし


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