午後3時のドルは147円付近で上値重い、日銀会合に警戒

Reuters

発行済 2024年03月11日 15:22

Shinji Kitamura

[東京 11日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤とほぼ変わらずの147円ちょうど付近で取引されている。日銀が来週の金融政策決定会合で利上げに踏み切る可能性があるとの見方から、円が全般に底堅い展開となった。

円相場は週明けも堅調展開となった。日銀会合に関する事前報道が相次ぐ中、ドルは午前10時過ぎに146.54円まで下落し、8日海外でつけた1カ月ぶり安値が目前に迫った。

その後は147円前半へ緩やかに切り返し、一進一退となった。市場では、テクニカル的な当面の下値めどとされる146円台では買い戻しが入りやすいものの、日銀会合を来週に控え、買い上がる動きも限られているとの指摘が出ていた。

この日は日経平均が一時1000円を超える下げとなったことも、円高の手掛かりとなった。「ドル/円上昇の原動力のひとつだった日本株の調整が続きそうなことも、目先のドル先高観を後退させている」(外銀関係者)という。

米商品先物取引委員会(CFTC)がまとめたIMM通貨先物非商業部門の取組状況によると、今月5日時点で円の売り越しは前週比1万3862枚減の11万8843枚と、前週につけた6年4カ月ぶり高水準から縮小した。円は翌6日から上昇が勢いづいており「投機の円売りはその後も縮小が続いた公算が高い」(外銀アナリスト)という。

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