NY外為市場=ドル下落、FOMCでテーパリング予定示されず

Reuters

発行済 2021年07月29日 06:06

[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的緩和の縮小)に関する予定が示されなかったことでドル売りが広がった。

FOMCでは新型コロナウイルスの感染者が増加しているにもかかわらず、米経済の回復は引き続き順調との見方を表明。また、引き続き明るい見通しを示すとともに、金融支援策の最終的な撤回に向けた議論を継続する意向を示した。

TDエコノミクスのシニアエコノミスト、ジェームズ・マープル氏は「声明でテーパリング(量的緩和の縮小)に向けた議論のヒントが明かされたものの、状況の評価を継続すると述べる以上に将来的な計画には触れなかった」と指摘。「8月下旬にワイオミング州ジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムでは、より本格的な議論が行われると予想され、新たな経済予測が発表される9月には、テーパリングに関する計画が声明に反映される可能性もある」と述べた。

ドルは通貨バスケットに対し0.149%安の92.324。FOMC声明の発表直後は92.766まで上昇した。

ポンド/ドルは0.15%高の1.3904ドル。コロナ感染者の減少傾向が材料視された。人民元は株式相場の安定を手掛かりに小反発。豪ドルやニュージーランドドルは慎重な取引となった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.3%高の4万0381ドル。

ドル/円 NY終値 109.90/109.93

始値 109.96

高値 110.28

安値 109.85

ユーロ/ドル NY終値 1.1842/1.1846