五輪=空手男子形で喜友名諒が金、「沖縄の子供たちにも夢を」

Reuters

発行済 2021年08月06日 20:54

更新済 2021年08月07日 00:46

[東京 6日 ロイター] - 東京五輪は6日、今回新たに正式競技となった空手男子形の決勝戦を行い、日本の喜友名諒がスペインのダミアン・キンテロを下し、金メダルを獲得した。

世界大会を3連覇、国内大会も9連覇中の喜友名は、序盤から圧倒的な強さを発揮。予選、準決勝ともにただひとり28点台の高得点を出した。決勝戦も28.72─27.66と、予選を上回る高得点をマークしたキンテロを、さらに圧倒した。

空手競技の中で「最もメダルに近い」と言われ続けた喜友名は、試合終了後に演武場の中央に正座をして深々と一礼。重圧を跳ねのけた決勝後のインタビューでは「ひとりでこの舞台に立つことはできなかった。すべてに感謝しかない」と涙をこらえつつ、ゆっくりと語った。

喜友名は予選でオーハンとアーナン、準決勝でアーナンダイ、決勝戦でオーハンダイと、自身が属する劉衛流(りゅうえいりゅう)の得意形を披露。剛柔流などの大手流派とは違った素早さや力強さを表現した。

喜友名は沖縄出身者として初めて金メダルを獲得した。「沖縄の子供たちにも夢をあきらめず、続ければ達成できることを知ってもらえたと思う。大きな目標だったり、希望を持って、自分の道を進んで欲しい」と話した。