タリバン、主要閣僚の任命開始 グアンタナモ収容経験者らの中枢幹部

Reuters

発行済 2021年08月26日 00:24

[25日 ロイター] - アフガニスタンを掌握したイスラム主義組織タリバンが、幹部を財務相や国防相などの主要閣僚に任命し始めたことが複数のタリバン関係者の話で分かった。驚異的な速さで全土を掌握してから1週間余りが経ち、軍事力を行使した制圧から、国の統治に軸足を移しつつある。

タリバン関係者は任命は暫定的としており、正式に発表されていないものの、アフガニスタンのメディアPajhwokによると、タリバン幹部のグル・アーガー氏が財務相、サドル イブラヒム氏が内務相代行に任命された。

このほかアルジャジーラはタリバン関係筋の情報として、ムッラー・アブドゥル・カユム・ザキール氏が国防相に任命されたと報じた。

首都カブールのタリバン幹部は、今週に入り主要な閣僚が任命されたことを確認。州知事もタリバン幹部の中から選ばれると述べた。

専門家によると、他に政府のポストに任命されたタリバン幹部の多くは南部のヘルマンド州とカンダハル州出身者の公算が大きい。

海外開発研究所(ODI)傘下の武装集団を専門に研究する機関のアシュレイ・ジャクソン氏は、閣僚に名前が挙がったタリバン幹部は「広く知られている人物」と指摘。「多様性も、民政政府の樹立に向けた意欲も示されていない」と述べた。