カブール空港でIS系の攻撃情報、西側諸国の退避活動さらに困難に

Reuters

発行済 2021年08月26日 17:20

更新済 2021年08月26日 19:45

[ロンドン 26日 ロイター] - アフガニスタンでは、今月末の米軍の撤収期限が近づく中、西側諸国の退避活動に新たな障害が台頭している。英国のヒーピー国防担当閣外相は26日、アフガニスタンのカブール空港に集まった人に対し過激派組織「イスラム国」(IS)が自爆攻撃を計画しているという「非常に信頼性の高い」情報が存在すると明らかにした。

カブールの米大使館は25日夜、、具体的な内容は示さず「安全上の脅威」があるとして、米国民らに空港に行かないよう勧告、すでに空港ゲートに来ている人々にはただちにその場を離れるよう指示。英外務省も、空港に向かわないよう勧告した。

オーストラリアもカブール空港から離れるよう勧告、ベルギーは攻撃の危険性があるとして退避活動を終わらせた。オランダ政府は、退避資格のある人を一部残したまま、26日で退避便の運航を終了する見通しを示した。

カブールにいる西側外交官によると、各国の警告にもかかわらず空港ゲートの外は再び人々でごった返している。

アフガンでは、IS系の過激派組織「イスラム国コラサン」(ISIS-K)がタリバンと敵対している。タリバン兵はカブール空港周辺を警備している。タリバン幹部は「われわれの兵士もカブール空港で命の危険にさらされ、ISのグループからの脅威に直面している」と述べた。

ヒーピー英国防担当閣外相はBBCラジオに対し、ISによる自爆攻撃の可能性を示す情報は「より確実性を増した」ことを確認した。

「攻撃が迫っているという非常に信頼性の高い情報がある。そのため外務省の勧告は昨夜変更され、カブール空港に向かうのをやめ、安全な場所に移動してさらなる指示を待つよう要請した」と説明した。