英、ロシアがウクライナ侵攻ならプーチン氏の側近に制裁

Reuters

発行済 2022年01月31日 18:03

更新済 2022年02月01日 06:01

[ロンドン/モスクワ 31日 ロイター] - 英国は31日、ロシアのプーチン大統領に対しウクライナ問題を巡り「瀬戸際から退く」よう呼び掛け、ロシアがウクライナに侵攻すれば、大統領府(クレムリン)に最も近い企業や人物に制裁を科すと警告した。

米政府当局者もこの日、ロシアがウクライナを侵攻した場合、導入する経済制裁の対象とするプーチン大統領に近い人物の一覧表を取りまとめたと明らかにしている。

英国のジョンソン首相は記者団に対し「プーチン氏に対し、われわれは皆、瀬戸際から一歩下がる必要があり、ロシアも瀬戸際から退く必要があると改めて伝える」と述べた。ジョンソン氏は週内にウクライナを訪問する予定。

トラス英外相は、ウクライナへの攻撃阻止に向け、ロシアに対し「幅広い」制裁が課す用意が2月10日までに整うという認識を示した。

「われわれがまとめている制裁の法案は2月10日までに用意が整う見通しで、ロシア政権に戦略的もしくは経済的支援の提供者全てを実際に標的とした多岐にわたるカテゴリーに対する幅広い制裁の発動が可能となる」とし、「隠れる場所はなくなる」と言明した。

さらに、個人に対する制裁措置には資産凍結や英国への入国制限が含まれる可能性があるとし、「クレムリンの攻撃的かつ不安定化に向けた行動に加担する人物が多大な代償を負うことを確実にする」と述べた。

ウォレス国防相は訪問先のハンガリーで、戦争が起きれば不安定さが増大し、燃料価格の上昇や移民の流入につながるため、危機の打開が重要だと指摘。「緊張を緩和させる必要があり、ウクライナの主権を守るために立ち上がる必要がある」と語った。

ハンガリーのオルバン首相は2月1日にロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する。