ロシア軍が1都市制圧と報道、首都キエフではミサイル攻撃

Reuters

発行済 2022年02月26日 16:22

更新済 2022年02月26日 21:36

[キエフ 26日 ロイター] - ウクライナ侵攻を続けるロシア軍は26日、首都キエフなど複数の都市に対してミサイルや砲撃による連携攻撃を開始した。インタファクス通信によると、ロシア国防省は同軍がウクライナ南東部ザポリージャ州メリトポルを制圧したと明らかにした。

メリトポルは人口約15万人。現時点でウクライナ当局者のコメントは得られていないが、報道が確認されれば、ロシア軍が24日の侵攻開始後、初めて相当規模の都市を制圧したことになる。

ウクライナ政府は25日、首都に向けて侵攻を開始したロシア軍の進軍からキエフを防衛するよう市民に呼び掛けた。同日は戦闘が激化する一方で、ロシアとウクライナの両政府がともに対話に前向きな姿勢を示すなど、外交による事態打開の希望が見えていた。

ロイター記者によると、キエフでは26日にかけて砲撃による爆発が発生。ウクライナ当局者によると、ロシア軍はスムイとポルタバ、 マリウポリの街に向けて黒海から巡航ミサイルを発射。

キエフでは中心部の政府機関の建物が多い地区で銃声や砲撃音が聞かれた。ロイター記者は、キエフの南西区域にミサイル2発が撃ち込まれたのを確認した。うち1発はジュリャーヌィ空港近くに着弾したという。キエフ市政府は、1発が住居用ビルに撃ち込まれたと述べた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、キエフの首相府近くからビデオメッセージを発信し、「われわれは武器を置くことはない。国家を守り抜く」と訴えた。