北朝鮮、「新型戦術誘導兵器」試射 核戦力を強化=KCNA

Reuters

発行済 2022年04月17日 07:59

更新済 2022年04月17日 10:09

[ソウル 17日 ロイター] - 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は17日、核戦力強化を目的とした新型戦術誘導兵器の発射実験を、金正恩朝鮮労働党総書記立ち会いの下で実施したと報じた。

韓国軍合同参謀本部は同日、北朝鮮が16日午後6時ごろに東部の咸興付近から東方の海に向けて飛翔体2発を発射したと発表。最大速度マッハ4で約110キロ飛行し、高度は25キロだったとした。

KCNAは、新型戦術誘導兵器システムが「長距離砲兵部隊の能力を飛躍的に向上させ、戦術核運用の効率を高める上で大きな意味を持つ」と伝えた。

また、視察した金総書記が「防衛力と核戦力のさらなる増強について重要な指示」を出したとしている。

実験がいつ行われたかは明らかにしていないが、北朝鮮メディアは通常、指導者の動静を翌日に報道している。

カーネギー国際平和財団のアンキット・パンダ上級研究員は、今回の実験で使用されたのはおそらく短距離弾道ミサイルで、同国初の戦術核兵器発射システムの可能性が高いとの見方を示した。

新アメリカ安全保障センターの北朝鮮専門家、ドゥヨン・キム氏は実験のタイミングについて、予定される米韓合同軍事演習に抗議する狙いもあるかもしれないと指摘した。