仏独伊首脳ら「ウクライナは欧州の一員」、キーウで大統領と会談

Reuters

発行済 2022年06月17日 03:01

更新済 2022年06月17日 12:09

イルピン(ウクライナ) 16日 ロイター - フランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相、イタリアのドラギ首相、ルーマニアのヨハニス大統領が16日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。

仏独伊首脳のキーウ訪問はロシアが侵攻を開始して以来初めてとなる。

首脳らはゼレンスキー大統領との会談後、ウクライナに欧州連合(EU)加盟候補の地位を与えるべきだとの考えを示した。ショルツ独首相は、これまでドイツは80万人のウクライナ難民を受け入れたと述べ、必要な限り支援を続けると表明。「ウクライナは欧州の一員だ」と強調した。

マクロン仏大統領も「この4カ国は、ウクライナの即時EU加盟候補国としての立場を支持する」と述べた。

<重火器の追加支援>

ウクライナは東部ドンバス地方で続く激しい戦闘で1日100─200人の兵士を失っており、戦況を好転させるため、さらなる軍事支援を求めている。

ゼレンスキー大統領は「パートナー国からこれまで提供された支援に感謝している」とした上で、武器供与の遅れはより多くの人的損失につながるとし、「重火器や最新のロケット砲、対ミサイル防衛システムなどの提供を期待している」と述べた。

また会談の中でゼレンスキー大統領は、ロシア産のガス禁輸を含むEUによる対ロ制裁第7弾の策定を強く求めた。

<想像を絶する残酷さ>

欧州首脳らは、空襲警報が鳴り響く中、夜行列車でキーウに到着。侵攻初期に激しい戦闘があったキーウ近郊の町イルピンの、廃墟となった市街地を視察した。