米上院議員団、事前発表なく台湾訪問 蔡英文総統と会談

Reuters

発行済 2022年08月15日 07:27

更新済 2022年08月16日 10:36

[北京/台北/ワシントン 15日 ロイター] - マーキー上院議員率いる5人の米議員団が14日に事前の発表なしに台湾を訪問し、15日に蔡英文総統と会談した。蔡総統は、台湾海峡の安定した現状維持にコミットしていると表明した。

台湾には今月初めにペロシ米下院議長が訪問したばかり。ペロシ氏の訪台に反発して大規模な軍事演習を実施した中国人民解放軍は、15日に再び台湾周辺で軍事演習を実施したと発表した。

蔡総統は会談で、中国の軍事演習は地域の安定と平和への深刻な影響を与えたと指摘。「われわれは国際的な同盟国と緊密に協力し軍事状況を綿密に監視している。同時に、台湾が台湾海峡の現状維持と安定を守る決意であることを世界に知ってもらうため、できることを全てやっている」と述べた。

マーキー議員は不必要な衝突を防ぐために全力を挙げる「道義的義務を、われわれは負っている」とした上で、「台湾は厳しい時期に卓越した自制と思慮を示してきた」と述べた。

議員団は15日午後に台湾を発ったが、どこに向かっているか明らかでない。米代表機関、米国在台協会(AIT)によると、議員団はジョセフ・ウー外相や台湾議会の外交・防衛委員会のメンバーとも会談した。

これより先、総統府は声明で「中国が軍事演習で台湾海峡と地域の緊張を高める中、マーキー氏率いる代表団の訪台は、米議会の台湾に対する強い支持を改めて示している」と表明していた。