タイ憲法裁、プラユット首相の職務停止 任期見直し巡り

Reuters

発行済 2022年08月24日 16:58

更新済 2022年08月24日 19:00

[バンコク 24日 ロイター] - タイの憲法裁判所は24日、プラユット首相の任期見直しを求めた野党側の請願を審理することを決定し、首相の職務を停止した。メディア向けの声明で発表した。

主要野党は、プラユット首相の任期について、同氏が軍事政権のトップとして過ごした期間は、憲法で定められた8年の任期に算入されるべきで、同氏は月内に退任すべきだと主張している。

この請願に対する最終判断がいつ下されるかは明らかにされていない。

プラユット氏は今回の決定を受け、15日以内に対応することになる。

裁判所が最終判断を下せば首相は復職が可能になるが、突然の首相停職でタイの政治は混乱に陥っている。

政府高官が22日に語ったところでは、プラウィット副首相が暫定的に政権の指揮を執るとみられる。

陸軍司令官だったプラユット氏は2014年にクーデターを起こし、権力を握った。その後、軍が起草した憲法の下で行われた選挙を経て、19年に文民首相となった。

最近の調査では、国民の3分の2近くがプラユット氏の月内辞任を望んでいることが示された。新型コロナウイルス対策で集会が禁止されるまでは19年の選挙が合法ではなかったとして、反政府デモが起きてきた。

一方で、一部の支持者は首相の任期は新憲法が施行された17年あるいは選挙が行われた19年から計算すべきと主張している。