ウクライナ侵攻直後に和平合意、プーチン氏拒否で幻に=関係筋

Reuters

発行済 2022年09月14日 16:58

[パリ 14日 ロイター] - ロシアのウクライナ侵攻が始まった時点で北大西洋条約機構(NATO)に加盟しないとの約束をウクライナから取り付けていたにもかかわらず、プーチン大統領が軍事侵攻を進めたことが政権中枢部に近い3人の関係筋の話で明らかになった。

関係筋によると、ロシア交渉団を率いたドミトリー・コザク氏は、ウクライナとのこの暫定合意により大規模なウクライナ領土の占領は不要になったとプーチン氏に報告した。

プーチン氏は当初コザク氏の交渉を当初は支持していたが、同氏から合意案を提示された際に譲歩が不十分と主張し、目標を変更してウクライナの領土の大部分を併合する意向を示した。その結果コザク氏がまとめた合意は採用されなかったという。

ロシア大統領府のぺスコフ報道官はロイターの報道について「事実と全く関係がない。そうしたことは起こらなかった。確実に間違った情報だ」と述べた。

ウクライナ大統領府のポドリャク顧問はロシアが侵略の準備のために交渉を煙幕として利用したと述べたが、交渉の内容に関する質問には答えず、暫定合意があったかどうかも確認しなかった。

関係筋2人は、2月24日のウクライナ侵攻開始の直後から合意を正式なものにする動きがあったと明かした。コザク氏はロシアが求めていな主要な条件をウクライナが受け入れたと考え、プーチン氏に署名するように勧めたという。