米中間選挙、民主党善戦し議席減限定的か 下院は依然共和党優勢

Reuters

発行済 2022年11月09日 12:31

更新済 2022年11月09日 19:36

[フェニックス(米アリゾナ州)/バーミングハム(米ミシガン州) 9日 ロイター] - 8日に投開票された米中間選挙は、9日未明の時点で接戦州の多くで勝者が確定しておらず、共和党が民主党から議会の主導権を奪えるか依然として不透明となっている。

上院は35議席、下院は全435議席が改選される。36州では知事選も行われた。

下院では共和党がなお過半数議席を獲得する可能性が高いとみられている。エジソン・リサーチによると、共和党が民主党から6議席を奪い過半数を1議席上回る見込み。これまでのところ共和党が198議席、民主党は173議席を獲得したとみられている。

しかしロイターが主要な独立系調査会社の予想を分析したところ、53の最激戦区のうち13議席しか勝者が確定しておらず、最終結果はしばらく判明しない見込みだ。

共和党が議会で主導権を握れば、ウクライナへの援助を阻止することができるが、軍事・経済援助を遅らせたり縮小したりする可能性の方が高いとアナリストはみている。

エクイティ・キャピタルのマクロエコノミスト、スチュアート・コール氏は、共和党が下院で多数派となれば、増税を阻止し政府支出を制限する公算が大きいとし、インフレ抑制のための利上げは限定的となるかもしれないと述べた。

中間選挙では与党が議席を減らすケースがほとんどで、バイデン政権の支持率は1年以上低迷している。しかし民主党がいくつかの重要な選挙区で予想外の強さを見せ、共和党が圧倒する「赤い波」への期待は薄れている。接戦の末に決した13議席のうち11議席を民主党が押さえた。

民主党のペロシ下院議長は声明で「下院の民主党議員と候補者が全米で予想以上に善戦しているのは明白だ」と指摘した。

人口妊娠中絶の権利を覆した6月の最高裁判決に対する有権者の反発が民主党の議席減少を抑制したとみられる。

一方、共和党の強さは、最近行われた選挙区割りの変更で20年にバイデン氏が勝利したであろういくつかの下院の激戦区に見られ、例えばバージニア州第2選挙区では民主党の現職が共和党候補に敗れた。

<上院選、民主が激戦州ペンシルベニア制する>

現在のところ獲得議席は民主が48、共和が47。

上院選では民主党トップのチャック・シューマー院内総務や共和党指導部のジョン・スーン議員が再選を決めた。自伝「ヒルビリー・エレジー」で知られる作家のJ・D・バンス氏(共和党)はオハイオ州で勝利した。

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民主党にとって朗報は、激戦州の一つのペンシルベニア州での勝利だ。ジョン・フェッターマン候補がメフメト・オズ候補を破り共和党から議席を奪った。民主党は改選前議席確保に望みをつなぎ、夜が更けるにつれ、ホワイトハウスのムードも和らいだ。

ニューハンプシャー州では民主党の現職マギー・ハッサン氏が議席を守った。この議席は共和党が奪取する最大のチャンスとみられていた。米連邦捜査局(FBI)の廃止を訴え、新型コロナウイルスを巡る陰謀論に賛同した共和党のドン・ボルダック候補は右派以外に支持が広がらなかった。

リンゼー・グラム上院議員(共和党)はNBCとのインタビューで「共和党の波ではないことは確かだ」と述べた上で、「最終的には51議席か52議席を確保するだろう」と奪還に期待を示した。

上院選は接戦で、最終結果の判明までに時間がかかる見通し。ネバダ、アリゾナと並ぶ激戦州のジョージア州は民主党現職のラファエル・ワーノック氏と共和党のハーシェル・ウォーカー氏が接戦を繰り広げている。どちらの候補者も50%以上の票を得られなかった場合は12月6日に決選投票が行われる。

改選前議席は民主・共和両党が50ずつで同数だが、上院議長を兼ねるハリス副大統領が1票を投じることができるため民主党が多数派となっている。