ロシア、ウクライナ各地に大規模ミサイル攻撃 11人死亡

Reuters

発行済 2023年01月26日 17:31

更新済 2023年01月27日 10:19

[キーウ 26日 ロイター] - ロシアは26日、ウクライナ各地に対する大規模なミサイル攻撃を行った。ウクライナ国家緊急事態管理庁によると、少なくとも11人が死亡。攻撃による被害は11地域にわたり、少なくとも11人が負傷、35棟の建物が損壊した。

米独は前日、ウクライナに対する戦車供与を決定し、ウクライナは対ロシア戦における転換点になりうる動きとして歓迎の意を表明。ただロシアは激しく反発し、前夜からウクライナに対するドローン(無人機)攻撃を行っていた。

ウクライナ軍のザルジニー総司令官によると、ロシア軍は少なくとも1発の極超音速ミサイル「キンジャール」を含む合計55発のミサイルを発射。ウクライナ軍はこのうち47発を撃墜した。うち20発はキーウ近郊で撃墜されたという。

ウクライナ空軍のイーナット報道官は、ロシア軍の戦略爆撃機「TU95」少なくとも6機がロシア北極圏ムルマンスクから飛来し、長距離ミサイルを発射したとしている。

シュミハリ首相は、ロシア軍はエネルギー施設を標的に攻撃し、キーウの気温が氷点下となる中、ウクライナの国民から「光と暖房」を奪うことを目的としていると指摘。「変電所が攻撃を受けたが、エネルギーシステムは制御下にある」と述べた。

26日朝の通勤で混雑する時間帯に行われたロシア軍のミサイル攻撃で、首都キーウで少なくとも1人が死亡した。また、黒海に面したオデーサ地域では重要インフラが被害を受けた。

全国的に空襲警報が出される中、キーウでは多くの人々が地下鉄の駅に避難。市当局者によると、市南部の非居住用建物が攻撃を受け、55歳の男性1人が死亡、2人が負傷した。

オデーサ地区の軍政当局によると、重要なエネルギーインフラ施設2カ所に被害があったという情報が入っている。これらの攻撃による死傷者はいないという。