トランプ氏を起訴、不倫口止め疑惑で大陪審 米大統領経験者で初

Reuters

発行済 2023年03月31日 07:13

更新済 2023年03月31日 13:19

[ニューヨーク 30日 ロイター] - 米ニューヨーク州の大陪審は、不倫相手のポルノ女優ストーミー・ダニエルズさんに口止め料を払ってもみ消しを図ったとされる疑惑を巡り、トランプ前米大統領を起訴した。米大統領経験者が起訴されるのは初めて。

トランプ氏は2024年の大統領選に出馬を表明しており、同氏の起訴が選挙の構図を変える可能性がある。

トランプ氏は「完全に無実」とする声明を出し、選挙活動を続ける意向を示した。「これは史上最高レベルの政治的迫害と選挙妨害だ」と訴えた。

その直後に、法廷での弁護のために支持者らに献金を呼び掛けた。トランプ氏陣営によると、同氏が今月18日に21日に逮捕されると予告して以降、200万ドル以上の献金が寄せられたという。

詳しい起訴内容はまだ不明。CNNは30日、トランプ氏が詐欺行為に絡む30件以上の罪状で起訴されたと報じた。

口止め疑惑の調査はマンハッタン地区検察のアルビン・ブラッグ検事が指揮してきた。同検事の事務所は出頭を調整するためにトランプ氏の弁護士に連絡したと説明。裁判所関係者は来週4月4日に出頭する可能性が高いと述べた。

トランプ氏の弁護士であるスーザン・ネシェレス氏とジョセフ・タコピナ氏は、起訴に対して「激しく争う」と表明した。

先週発表されたロイター/イプソスの世論調査によると、トランプ氏が起訴された場合、選挙から降りるべきと回答した共和党員は約44%に上る。

ホワイトハウスはコメントを避けた。

マンハッタンの裁判所前では数人の抗議者がトランプ氏を批判するプラカードを掲げた。トランプ氏が18日に支持者らに抗議を呼びかけて以来、裁判所周辺の警備が強化されている。