仏トリエ監督が女性3人目のカンヌ最高賞、男優賞は日本の役所広司

Reuters

発行済 2023年05月28日 13:38

[カンヌ 27日 ロイター] - 第76回カンヌ国際映画祭は27日、フランスのジュスティーヌ・トリエ氏が監督を務めた「アナトミー・オブ・ア・フォール」が最高賞のパルムドールを受賞した。    トリエ氏は女性監督として3人目の受賞となった気持ちを「驚き」と表現し、未来に向けて勇気づけられる決定だと語った。「私たちは夜明けにいる」と述べた。    トリエ氏は2019年の同映画祭に「愛欲のセラピー」を出品。今回、過去にパルムドールを受賞した日本の是枝裕和監督や英国のケン・ローチ監督、ドイツのヴィム・ヴェンダース監督を抑えての栄誉となった。    トリエ氏は受賞のスピーチで、年金改革を進めたフランス政府を批判。「(抗議活動が)衝撃的なやり方で否定され、抑圧された」とし、若い映画作家が失敗してやり直すことができるような機会をもっと用意する必要があると述べた。    パルムドールに次ぐグランプリは、英国のジョナサン・グレイザー氏が監督を務めた「ザ・ゾーン・オブ・インタレスト」が受賞した。    最優秀男優賞は日本の俳優、役所広司氏が受賞。東京の公共トイレを舞台にしたヴェンダース監督の「パーフェクト・デイズ」で、本を読み、音楽を聴くことが好きな清掃員を演じた。    最優秀女優賞はトルコの俳優、メルヴェ・ディズダール氏が受賞した。