中国がキューバにスパイ施設設立とWSJ報道、米・キューバは否定

Reuters

発行済 2023年06月09日 00:38

更新済 2023年06月09日 16:36

[ワシントン/ハバナ 8日 ロイター] - 中国が米国の「裏庭」とされるキューバにスパイ施設を設置する計画で大筋合意したと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が8日、米当局者の情報として報じた。

キューバに近い米南東部には米軍基地が多くあり、中国は米軍の電子通信傍受が可能になるほか、船舶の動きなどを監視できるようになるため、バイデン政権にとって新たな脅威となる可能性がある。

報道によると、中国はスパイ施設建設に向けキューバに数十億ドルを支払うとみられる。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官はロイターに対し「報道を確認したが、正確ではない」と指摘。ただ不正確とする箇所については明言しなかった。

また、米国は中国とキューバの関係について懸念しており、注意深く監視していると述べた。

米国防総省のパトリック・ライダー報道官は「中国とキューバが新型のスパイ施設を開発していることについて認識していない」と述べた。

在ワシントン中国大使館の報道官は「われわれはこの件を認識しておらず、その結果、現時点でコメントできない」とした。