米国株式市場=下落、半導体株売り続く PPI受け利下げ後ずれ懸念

Reuters

発行済 2024年03月15日 05:50

Caroline Valetkevitch

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米国株式市場は下落して取引を終えた。半導体株の売りが続いた。卸売物価指数(PPI)の伸びが加速し、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期が後ずれするのではないかとの懸念が浮上した。

米労働省が14日発表した2月のPPIは前月比0.6%上昇と1月の0.3%上昇から加速。ロイターがまとめた市場予想(0.3%上昇)を上回った。ガソリンや食料品など財(モノ)の価格が上昇した。

S&P総合500種の主要セクターでは、金利動向に敏感な公益事業や不動産の下げが目立った。不動産は1.6%安、公益事業は0.8%安。

FRBは来週開く連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利を据え置くと予想されている。CMEのフェドウオッチによると、6月に少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される確率は62.9%と1週間前の81.7%から低下した。

シグネチャーFDのトニー・ウェルチ最高投資責任者(CIO)は「インフレ指標は全般的に過去2カ月間、比較的強い内容となっているが、市場はそれでも上昇してきた」と指摘。

「FRBの政策は今年、市場が望むほど緩和されないかもしれないが、さらなる引き締めの可能性は依然として低い」と語った。

エヌビディアが3.2%下落するなど半導体株が売られ、フィラデルフィア半導体指数は1.8%安となった。このところの上昇を受けた利食い売りで同指数は今週に入り3.5%下落している。

S&P500は年初来では依然として約8%上昇している。

この日は小型株で構成されるラッセル2000指数が2%安と市場全般をアンダーパフォームした。

他の経済指標では2月の小売売上高が前月比0.6%増加したが、市場予想(0.8%増)を下回った。

新興ネット証券のロビンフッド・マーケッツは5.2%上昇。預かり資産が2月に16%増加したと発表した。

米取引所の合算出来高は131億株。直近20営業日の平均は121億株。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を3.77対1の比率で上回った。ナスダックでも3.08対1で値下がり銘柄が多かった。

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ダウ工業株30種 38905.66 -137.66 -0.35 39122.39 39160.25 38704.36

前営業日終値 39043.32

ナスダック総合 16128.53 -49.24 -0.30 16209.19 16245.32 16039.68

前営業日終値 16177.77

S&P総合500種 5150.48 -14.83 -0.29 5175.14 5176.85 5123.30

前営業日終値 5165.31

ダウ輸送株20種 15607.71 -212.75 -1.34

ダウ公共株15種 851.27 -7.90 -0.92

フィラデルフィア半導体 4783.65 -85.30 -1.75

VIX指数 14.40 +0.65 +4.73

S&P一般消費財 1451.69 -6.34 -0.43

S&P素材 569.81 -3.18 -0.55

S&P工業 1029.71 -4.49 -0.43

S&P主要消費財 800.60 -6.28 -0.78

S&P金融 677.32 -4.86 -0.71

S&P不動産 244.04 -3.99 -1.61

S&Pエネルギー 691.90 +7.55 +1.10

S&Pヘルスケア 1696.29 -7.31 -0.43

S&P通信サービス 276.62 +1.51 +0.55

S&P情報技術 3809.48 -4.37 -0.11

S&P公益事業 319.33 -2.61 -0.81