Reuters
発行済 2024年03月22日 17:24
更新済 2024年03月22日 17:45
Kentaro Sugiyama
[東京 22日 ロイター] - 連合が22日発表した2024年春闘の2次集計によると、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ率は平均で5.25%となった。1次集計から0.03ポイント下方修正されたものの、前年同時期比では1.49ポイント上昇し、強い賃上げのモメンタムを示している。
傘下労働組合の要求に対する3月21日午後5時時点の企業側回答をまとめた。「平均賃金方式」で回答を引き出した1446組合の賃上げ額は平均で1万6379円、賃上げ率は5.25%だった。
ベアと定昇を明確に区別できる1237組合のベア分は1万1262円、率は3.64%で、この集計を開始した2015年以降、最も高くなった。
1446組合のうち、組合員300人未満の中小組合は777組合で、定昇込みの賃上げ額は1万1916円、賃上げ率は4.50%だった。
会見した連合の芳野友子会長は「引き出した回答は高い水準を維持している」と指摘。「この勢いを中小組合や組合のない職場に波及させていきたい」と語った。連合として、労務費をモノやサービスの価格に転嫁できるよう支援していくとした。
15日に発表された1次集計の賃上げ率(定昇込み)は5.28%と、1991年の5.66%(最終集計)以来33年ぶりの高水準だった。例年、集計を重ねるにつれて賃上げ率は下がっていく傾向にあるが、政府が目指す「物価上昇を上回る賃上げ」の実現には中小・零細企業に賃上げの流れを波及させ、下方修正の幅を小さくとどめていくことが重要となる。
が書いた: Reuters
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