皆さま、こんにちは。
フィスコ企業リサーチレポーターの馬渕磨理子です。
私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、最新のニュース情報も交えながらお話しする連載です。
日経平均が24,000円を達成した後、外部環境はシビアな状況が続いており、調整局面となっています。
米中貿易戦争による中国需要の鈍化や、アメリカの長期金利の上昇が見られ、投資家のリスク意識に影響する可能性は十分にあり得そうです。
一方、個別銘柄に目を向けると、内需関連などの守りの強い業種の選定が進んでいます。
好業績が前提となりますが、『内需関連のIT投資関連企業』は、海外の環境変化の影響を受けにくい傾向があり、株価指数が急落する局面でも底堅い動きを見せています。
今年の4月の連載では、業務効率化の観点から内需関連でもある、RPA (ロボティック・プロセス・オートメーション)についてお話しさせていただきました。
企業がIT投資を行う際に導入するERP、RPAなどのシステム開発企業は、引き続き注目したいところです。
■IT投資関連の需要は人手不足と技術革新
企業のIT投資の活発化とともに、企業の情報システム構築に向け、ハードウェアや通信ネットワークなど最適な組み合わせを選択してシステムを作る、システムインテグレーションの需要が高まっています。
IT投資拡大の背景には、業務効率化や省人化による人手不足への対策が課題になっている現状があります。
また、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」需要の拡大やビッグデータ・AIなどの技術革新が進んでいることからも、企業のIT投資が拡大している要因と言えそうです。
日銀短観では、金融機関の18年度ソフトウェア投資計画が、前回調査比0.5%上方修正の前期比7.0%増となっています。
引き続き、IT投資マインドの旺盛さが見られます。
実際に、地合いが悪い市況のなかでも、内需関連のIT投資関連企業の値動きは、底堅い展開となっています。
■『IT投資関連銘柄』の動き
そこで、実際に、『IT投資関連』の銘柄に焦点を当ててみましょう。
独立系のシステムインテグレータである、TDCソフト (T:4687)は、NTTデータ (T:9613)との商品連携により期待を集めています。
RPA技術を駆使した業務自動化のシステム開発を行うなど時流のテーマに乗っていると言えそうです。
また、システムインテグレータ (T:3826)は、独立系のソフトウェア開発会社で、データベース開発支援ツール「SI Object Browser」で高シェア・高収益を誇っています。
中堅企業向けを対象としたWeb-ERPパッケージ「GRANDIT」のほか、ECサイト構築パッケージ「SI Web Shopping」も手掛けています。
注目は、10月5日の第2四半期の決算発表です。
営業利益は2.7億円で前年同期比82.8%増と大幅増益になっています。
第1四半期決算時に1.4億円から2.3億円に大幅上方修正した水準も上回る着地に。
「GRANDIT」を主力製品とするERP事業の大幅な収益改善がけん引役とみられます。
通期計画の5億円、前期比1.0%増益は据え置きですが、大幅な上振れ期待が改めて強まる状況のようです。
そのほか、大学向けや金融向けのプラットホームシステム開発企業である、ODKソリューションズ (T:3839)は、RPA技術とAIを組み合わせて生産性向上に組んでいます。
証券総合システムSENS21の新規ユーザ運用開始等により売上が増加している点に期待が寄せられています。
(その他の代表的なIT投資関連の銘柄リストは、『マネックス証券トレードステーシ
ョンのHP コラム・レポートのページ』からダウンロードできます。
)
次回も、このような形で、話題のニュースから読み解いたテーマとトレードステーションのツールについてお話しします。
※「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発したトレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。
開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。
(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)
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