米国の金利急騰や中国の景気減速を懸念してリスク資産離れが加速し、ハイテク株が急落したことで木曜日のダウ平均は下落した。
ダウ平均は1.27%、 S&P 500は1.46%、ナスダック指数 は2.06%値を下げた。
投資家は高騰していたハイテク株を割高に感じ、フェイスブック(NASDAQ:FB)、ネットフリックス(NASDAQ: NFLX)、グーグル(ナスダック:GOOGL)、アップル (NASDAQ:AAPL)の株式は、市場の月間平均以上の下落となっている。
企業収益に関して原材料費や輸送費の高騰による利益の圧迫を理由に、いくつかの企業が将来の利益に警鐘を鳴らした後、工業株が下落したために、早い段階でまた売りが加速した。
シールド・エアー(NYSE: SEE)は利益が予想を下回り、年間の見通しを引き下げたため8%安となった。 Textron(NYSE: TXT)は、1株当たりの利益が0.76ドルというアナリストの予想を下回る0.61ドルとなったことで約11%下落した。
キャタピラー(NYSE: CAT)は、決算でトランプ大統領の関税執行による中国経済減速の影響を強調した後、約4%値を下げた。
ラリー・クドローNEC委員長が中国の「不公平な」貿易慣行を批判し、貿易協議が進展していないことを認めたことから、米中の貿易関係はさらに混乱した。クドロー委員長は、木曜日にデトロイト経済クラブ(Detroit Economic Club)で記者会見し、「中国は米国の要求に対し積極的に対応していない」と述べた。米国は2500億ドル相当の中国製品に対して関税をかけており、中国は1,100億ドル相当のアメリカ製品に関税を課して報復している。
一方で、直近の株安の原因となった米国10年債利回りの上昇は、木曜の取引でも株式を下落させた。
公表されたタカ派的なFOMC議事録では金利の更なる上昇が指摘されている。FOMC委員は利上げが中立的な水準を超えて上がる可能性もあると述べていた。
経済ニュースでは、労働と製造業の経済指標が出たが、株式に対する影響はほとんどなかった。フィラデルフィア連銀製造業指数は先月の22.9を下回ったが、19.7というエコノミスト予想を上回り22.2となった。一方、失業保険申請件数は21万となり、前回より5,000低下した。エコノミストの予測では21万1,000だった。