以下が本日の市場で注目される3つのことである。
1. FOMC
長らく物議を醸しているFRBの政策金利であるが、今日の連邦公開市場委員会(FOMC)でようやく答えが出るはずだ。
FOMCで政策金利(フェデラル・ファンド金利誘導目標水準)は0.25%引き上げられて2.25%-2.50%となると見込まれている。
Investing.comのFed Rate Monitor Toolを参照すると、利上げの可能性が70.6%であることを市場は織り込んでいる。これは昨日の68.9%から上昇している。
ブルームバーグによると、S&P500が過去3ヶ月、6ヶ月、1年間の期間ですべて下落している厳しい市場環境の中で利上げを行ったのは80年代以降の76回中で2回しかないという。
よって、フェデラルファンド(FF)金利先物は依然として利上げを織り込んでいるが、一方で金利が据え置きされるのではないかと注目されている。
また、トランプ米大統領がFRBの利上げを批判し、据え置くことを要求するという事態は、市場をさらに不明瞭なものにしている。
Investing.comのアナリストDarrell Delamaide氏は、トランプ米大統領の「声高に絶えずFRBを批判し続けることで、FRBは前例のない立場に追いやられている」と述べている。また、同氏はFRBはFOMCで利上げを中止するとは考えづらく、利上げをしない事態になると、FRBはトランプ米大統領の圧力を受けた印象を強めることになると述べている。
FRBが利上げをすれば、今度は来年の利上げの想定を表すドットプロットに焦点が当てられるだろう。12月の利上げの後で、FRBは2019年に3回利上げする見通しを撤回するだろうと予想されている。
2.原油価格は下落
今週ダウの大幅な値動きが注目されているが、本日の原油価格の7%の下落も無視できない。
17日のWTI原油が50ドル以下の終値がついて以降、18日は売りが加速していた。
米国で供給不足が今後も続くという見通しがあるが、来年ハト派的なFRBの姿勢が経済成長と原油需要を維持するという見通しもある。
日本時間木曜日午前0:30に、米エネルギー情報局(EIA)は 米週間原油在庫を発表する。本稿執筆時点で、原油在庫は約2.4万バレル減少すると予想されている。
「原油価格が現段階で、ファンダメンタルによって上昇する見込みが何もない」とニューヨークにあるPSWインベストメント社の創設者フィル・デイビス氏は語った。
3. FedExの利益への懸念
フェデックス (NYSE:FDX)の決算は業績見通しを下方修正し、フェデックスは時間外取引で6%下落した。
また、マイクロンテクノロジー (NASDAQ:MU) が、本日の市場閉場後に四半期売上高が予想を下回ったと発表したことをうけて、半導体株に注目が集まるだろう。
マイクロンは、売上高が79億1000万ドルで80億ドルの予想を下回ったと述べた。しかし純利益は予想を上回っている。
また同社は、「2019年にさしかかって鈍化する短期的な半導体業界の供給量成長率」の資料を引用して、半導体業界の見通しが悪いことを述べている。
これらの悪い業績見通しによって、マイクロンの株価は時間外取引で5%下落した。
また本日は、ジェネラル・ミルズ (NYSE:GIS)の決算報告が市場開場前にある。また、Pier 1 Imports(NYSE: PIR)の決算とともに、ライト・エイド(NYSE:RAD)の決算報告が市場終了後に控えている。