4日、米中貿易協議の進展が期待される中 ボーイングの上昇が牽引し、ダウ平均株価は続伸となった。
ダウ平均株価は0.64%高、S&P500指数は0.21%高、一方ナスダック総合指数は0.05%安となった。
トランプ米大統領は米中貿易協議が「上手くいっている」と述べ、投資家の楽観的なムードを後押しした。しかし、「米国に有益な合意でない限り、実行しないつもりだ」と念を押した。
ウォールストリートジャーナルによると、米国商工会議所副所長のMyron Brilliant氏は「貿易協議の合意は、今週中には発表されそうにない」と述べたという。一方で、「今日中国の劉鶴国務院副総理と会合する際に、習近平国家主席とのサミット計画を予定より1日早く発表するだろう」とトランプ氏は前向きな発言をしており、市場心理の回復を後押ししている。
ボーイング(NYSE:BA)は737MAX機での二度の墜落事故が問題になっていたが、同社の4日の株価の上昇は、ダウ平均株価の上昇に75ポイント寄与した。
3月に起こったボーイング737MAX墜落事故に関するエチオピア航空当局の報告では、エチオピア航空の操縦士はボーイングの規定の手順に従ったが、再び操縦可能になることはなかったという。
3日、ボーイングは、737MAX7に搭載した最新版のMCAS(失速防止装置)が、様々な状況下でのトラブルに対して「問題なく機能する」と述べた。
通信サービスではグーグルのアルファベット(NASDAQ:GOOGL)とフェイスブック(NASDAQ:FB)が値上がりした。グッゲンハイム証券はフェイスブック株式を「中立」から「買い」に格上げし、上昇を支えた。
テスラの第1四半期における出荷台数は振るわなかった。米国の自動車需要が頭打ちになる見通しが強まる中、テスラ (NASDAQ:テスラ)は8.2%安となった。
一方で、ゴールドマンサックスは電気自動車(EV)向けの税控除の廃止により需要が落ち込む見通しがあることを理由に、テスラ株の投資判断の「売り」を再び強調していた。また、決算の不振により、業績予想が下方修正される可能性が高いと付け加えた。
テスラCEOのイーロン・マスク氏は、SECが求めた侮辱罪についての判決に「満足している」と述べた。この判決は、2週間以内にマスク氏と規制当局の双方が和解することを求めるものであった。
新規失業保険申請件数が1969年以来の最低水準になったというニュースも市場心理の回復につながっている。
4日のS&P 500上昇率/下落率ランキング
S&P500では、コンステレーション・ブランズ、メイシーズ、カプリホールディングスが値上がりトップ銘柄となった。
一方、値下がりワーストはフォーティネット、テイクツー・インタラクティブ、 FirstEnergyとなった。