CBSとバイアコム、統合巡り大筋合意=関係筋

Reuters

発行済 2019年08月14日 12:05

CBSとバイアコム、再統合で合意 株式交換で

[13日 ロイター] - 米メディア大手CBS (N:CBS)とバイアコム (O:VIAB)が13日、再統合で合意した。年間売上高280億ドルを超えるメディア企業が誕生する。2006年に分離された両社は、ここ数年にわたり再統合交渉を断続的に行っていた。

統合は株式交換を通じて行う。バイアコムの株主は、議決権のあるクラスA株および議決権のないクラスB株1株に対しそれぞれCBSの議決権のあるクラスA株と議決権のないクラスB株0.59625株を受け取る。

新会社の名前は「バイアコムCBS」で、CBS株主が61%、バイアコム株主が39%を保有する。市場価値は300億ドル相当で、動画配信サービスのネットフリックス (O:NFLX)(1360億ドル)やABCを保有するウォルト・ディズニー (N:DIS)(2450億ドル)、NBCを保有するコムキャスト (O:CMCSA)(1930億ドル)と比べると小規模にとどまる。

CBSテレビジョン・ネットワーク、CBSニュース、ショウタイム、MTVネットワークス、ニコロデオン、コメディー・セントラル、パラマウントが同じ傘下に収まる。テレビ番組数は延べ14万本、映画は3600本を超える。

新会社の社長兼最高経営責任者(CEO)にはバイアコムのバキッシュCEOが就任。CBSのイアニエロ暫定CEOは同社の会長兼CEOとなる見込み。

統合による年間のシナジー(相乗)効果は5億ドル程度とみられる。

株式市場では、バイアコム、CBSともに約2%値上がりした。

両社の支配株主は、富豪サムナー・レッドストーン氏と娘のシャリ氏が保有する持ち株会社、ナショナル・アミューズメント(NAI)だ。

過去にも統合交渉が行われたが、首脳部人事や評価額を巡り幹部が対立し、不調に終わっていた。米娯楽大手ウォルト・ディズニー (N:DIS)やネットフリックス (O:NFLX)が支配するメディア業界の競争が激化し、レッドストーン氏に統合模索を促した側面もある。

シャリ・レッドストーン氏は「父はかつて『コンテンツはキングだ』と言っていたが、それが今日ほど当てはまることはない」との声明を発表。