[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は国内金融大手に対して年末までに訴訟を起こす計画で、一部は数週間内に実施する。19日の豪メディアが副委員長の話として報じた。ASICは前日の報告書で、規制順守に関する調査がこの1年で増加したと明らかにしている。
ASICは報告書で「市場や企業、金融部門の不正」について調査し、必要に応じて法的措置を取る余力を高めるために、アナリストや調査員、弁護士を増員する計画を明らかにした。
規制順守を徹底するための調査の件数は6月末までの1年間で前年から20%増えたという。最大手コモンウェルス銀行 (AX:CBA)をはじめとする四大銀行に投資銀大手マッコーリー・グループ (AX:MQG)と総合金融大手AMP (AX:AMP)を加えた六大金融機関に関する調査は50%増えた。
ASICのダニエル・クレナン副委員長は豪紙オーストラリアンのインタビューで、六大機関に関する訴訟手続きはクリスマス前までに取る考えを示した。
これとは別にクレナン氏はオーストラリアン・フィナンシャル・レビュー紙とのインタビューで、ASICは「現在実施中の調査が多数あり、調査の結果を受けて一部の事案については数週間内に訴訟手続きを取る」と述べた。
法的措置の詳細はどちらの新聞も報じていない。