前場の日経平均は続伸、円安好感されるが伸び悩む

Reuters

発行済 2019年09月10日 12:12

前場の日経平均は続伸、円安好感されるが伸び悩む

[東京 10日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比41円73銭高の2万1360円15銭となり、続伸した。前日までの堅調な地合いを引き継いだほか、ドル高/円安となっていることなどが好感され、全体的にしっかりとなっている。ただ、その後は高値警戒感から買い手控えとなり、前引けにかけて伸び悩んだ。

9日の米国株式市場は、ダウなど主要株価指数が高安まちまちで小動きとなったものの、外為市場でドル/円が107円台半ばで推移するなど円安に振れ、好感された格好となっている。

一方、中国国家統計局が発表した8月の中国卸売り物価指数(PPI)は前年同月比でマイナス0.8%で、下落幅は2016年8月以来の大きさとなり、中国の内需の減速について改めて懸念が広がったが、中国株をはじめアジア株は比較的落ち着いて推移していることが注目された。

ただ、前日までの5日続伸によって、日経平均は8月の急落相場以前の水準まで戻ってきたことで「これまでの上昇で利益確定売りもかさんでくると考えられることから、一気に上昇するのは難しそうだ」(キャピタル・パートナーズ証券のチーフマーケットアナリストの倉持宏朗氏)といった指摘もあり、警戒感の強まりによって前場中盤から伸び悩む展開になった。