日経平均は8日続伸、終値で4カ月ぶり高値 米中協議への期待で

Reuters

発行済 2019年09月12日 16:53

日経平均は8日続伸、終値で4カ月ぶり高値 米中協議への期待で

[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は8日続伸。前日の米国株高や為替の円安に加え、米中通商交渉で中国が譲歩する姿勢を示したことが投資家心理を好転させ、朝方から買いが先行した。その後、戻りの節目として意識されていた7月25日のザラ場高値を上抜けたことで一段とムードが良くなったが、ここまでの急ピッチの上昇による高値警戒感もあり、大引けにかけて上げ幅を縮小した。終値ベースでは5月7日以来約4カ月ぶりの高値を付けた。

市場からは「ドル/円が108円台と円安方向に振れ、第1・四半期決算時に修正した為替レートから差益が出る状況となってきた。その点から株価も修正高に向かっている格好だが、高値警戒感やSQ算出控えから、チャートの節目を超えながら伸びが止まっている」(国内証券)との声が出ていた。

米政府が10月1日に予定していた一部中国製品への関税引き上げを10月15日に延期するなど、米中の通商協議が前向きになってきたことが好感されたものの、「2万2000円を視野に入れると上値はまだ重い。あくまでも報道内容に反応しているだけで、株価に織り込んでいくほどではない」(運用会社)との声も出ていた。

TOPIXは6日続伸。セクター別では空運業、その他製品、電気・ガス業、機械などが値上がり率上位となった。一方、パルプ・紙、水産・農林、石油・石炭製品などは売られた。

個別銘柄では、ZOZO (T:3092)が大幅高となり年初来高値を更新。朝方、ヤフー (T:4689)が同社に株式公開買い付け(TOB)を実施し子会社化すると発表したことが材料視された。大日本印刷 (T:7912)は急騰し年初来高値を更新。同社は11日に自社株買いを実施すると発表し、株式の需給改善を期待した買いが入った。

そのほか、為替の円安基調を受けて、輸出関連株や景気敏感株が堅調。SUBARU (T:7270)、トヨタ自動車 (T:7203)は年初来高値を更新。ホンダ (T:7267)も3日続伸で4カ月ぶりの高値を付けた。東京エレクトロン (T:8035)、ソニー (T:6758)、信越化学工業 (T:4063)、SCREENホールディングス (T:7735)も年初来高値。ファナック (T:6954)、アドバンテスト (T:6857)なども堅調だった。

東証1部の騰落数は、値上がり1247銘柄に対し、値下がりが810銘柄、変わらずが94銘柄だった。

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日経平均 (N225)

終値      21759.61 +161.85

寄り付き    21761.09

安値/高値   21743.96─21825.92

TOPIX (TOPX)

終値       1595.10 +11.44

寄り付き     1592.83

安値/高値    1588.52─1600.62