フィアットとPSA、合併協議を確認 31日にも合意発表か

Reuters

発行済 2019年10月31日 00:40

フィアットとPSA、合併協議を確認 31日にも合意発表か

[ミラノ/パリ 30日 ロイター] - 自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA) (MI:FCHA) (N:FCAU)と仏PSAは30日、両社統合の可能性について協議していることを確認した。両社が合併した場合、新会社の規模は500億ドル相当に達する可能性がある。

関係筋によると、PSAの監査役会は30日にこの件について協議する見通し。ある関係者は早ければ31日にも合意内容の発表があり得るとした。

FCAの広報担当者はコメントを控えた。仏財務省の関係筋はロイターに対し、合併協議を注視していると明かした。仏政府はPSAに12%出資している。伊パトゥアネッリ経済開発相は協議の行方を見守っているとした。伊政府はFCAに出資していない。

フィアットは6月、仏ルノー (PA:RENA)との統合協議が破談に終わったばかり。PSAは「プジョー」などを傘下に抱えている。

モーニングスターのシニア株式アナリスト、リチャード・ヒルガート氏によると、FCAとプジョーの昨年の合計販売台数は、中国の合弁事業を含めると870万台。統合が実現すれば、フォルクスワーゲン(VW)、トヨタ (T:7203)、ルノー・日産 (T:7201)連合に次ぐ4位のメーカーになる。

同氏は「世界的な競争や高い資本集約度、また電動パワートレインや自動化技術といった業界の断絶を踏まえると、両社の統合は妥当だ」と述べた。