香港キャセイ、エアバス機の受領先送り デモで需要減少

Reuters

発行済 2019年11月14日 19:36

香港キャセイ、エアバス機の受領先送り デモで需要減少

[14日 ロイター] - 香港のキャセイ・パシフィック航空 (HK:0293)は14日、エアバス (PA:AIR)社製の単通路機4機の受け取り時期を2020年から先送りすると発表した。長引く抗議デモの影響で航空機の利用が減少しているため、輸送能力を削減する。

傘下のキャセイドラゴン航空に納入予定の「A321neo」3機と格安航空(LCC)の香港エクスプレスの「A320neo」1機の受領時期を延期する。また、キャセイ航空でボーイング (N:BA)社製の「777─300ER」1機、キャセイドラゴンで「A320」1機をそれぞれ前倒しで退役させる。

キャセイは13日、デモの影響で短期的な見通しは依然「厳しく、不透明感が高い」とし、1カ月弱で2回目となる利益見通しの引き下げを発表した。[nL4N27T2MN]

キャセイは運行便数を減らすなどして短期的に輸送能力を6─7%削減する計画だ。

14日のアナリスト向けブリーフィングに出席したBOCOMインターナショナルのアナリスト、ルヤ・ヨウ氏によると、キャセイの経営陣は「香港の情勢が悪化ないし想定を超える事態に発展した場合は、旅客機の運行停止やリース契約の解消、発注キャンセルなど、より踏み込んだ措置に出る可能性も排除しなかった」というが「現段階で、短期的なコスト対策は十分とかなり自信があるようだ」という。