日経平均は続落、米中対立に新要素 3日連続で売買代金2兆円割れ

Reuters

発行済 2019年11月29日 15:57

日経平均は続落、米中対立に新要素 3日連続で売買代金2兆円割れ

[東京 29日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株式市場は感謝祭に伴い休場だったことから手掛かり材料に欠ける中、円安を好感して高値圏で寄り付いた。その後は為替相場に連動しながら前日終値付近で一進一退していたものの、アジア株が下落したことが嫌気された。香港ハンセン指数 (HSI)は2%超安となり、投資家心理を圧迫、日経平均は下げ幅を拡大した。商いは細り、東証1部の売買代金は3日連続の2兆円割れとなった。

トランプ米大統領が「香港人権・民主主義法案」に署名し、同法が成立したことを受け、米中対立に「人権カード」という新しい要素が加わった。両国が進める通商協議が難航することも予想され、香港ハンセン指数や上海総合指数 (SSEC)をはじめとするアジア株が下落。為替のドル/円は109円台半ばで円安基調となっていたものの、積極的に買い上げていく材料に乏しく、上値は伸びなかった。

TOPIXも続落。東証33業種では、ガラス・土石製品、輸送用機器、金属製品などが値下がり率上位。一方、鉱業、証券業、パルプ・紙の3業種は買われた。

市場からは「需給が弱いが、週末なのでこの辺が居心地のいい水準。100円安程度であれば許容範囲」(国内証券)との声が出ていた。

個別銘柄では、ぐるなび (T:2440)と「食べログ」を運営するカカクコム (T:2371)が売られた。公正取引委員会が飲食店情報サイトを対象に実態調査を進めているとの報道が嫌気された。報道によると、公正取引委員会は、飲食店情報サイトによる一部レストランなどでの予約座席の囲い込みを問題視しているという。

東証1部の騰落数は、値上がり856銘柄に対し、値下がりが1184銘柄、変わらずが117銘柄だった。

日経平均 (N225)

終値      23293.91 -115.23

寄り付き    23497.44

安値/高値   23273.37─23498.77

TOPIX (TOPX)

終値       1699.36 -8.70

寄り付き     1712.21

安値/高値    1698.01─1712.83