クレディ・スイス、ティアムCEOが辞任 内偵問題で混乱

Reuters

発行済 2020年02月08日 02:49

クレディ・スイス、ティアムCEOが辞任 内偵問題で混乱

[チューリヒ 7日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイス (S:CSGN)は7日、ティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)が14日付で辞任すると発表した。

同行では昨年、元幹部の内偵問題が発覚。経営陣の刷新を求める声が強まっていた。

後任には同行のスイス部門トップ、トマス・ゴットシュタイン氏が就任する。ウルス・ローナー会長については、取締役会が2021年4月の任期満了までの続投を支持すると表明した。

同行では昨年、ライバルのUBS (S:UBSG)に移籍したウェルスマネジメント部門の元責任者イクバル・カーン氏が内偵されていた問題が発覚。同行は、ピエールオリビエ・ブエ前最高執行責任者(COO)が単独で内偵を指示したと発表していた。

その後、元人事部門責任者のペーター・ゲルケ氏も内偵されていたことが明らかになり、スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)が独自調査を開始している。

CEOを退任したティアム氏は、元幹部2人の内偵については何も知らなかったと改めて表明。「この問題が行内を混乱させ、不安と苦痛を引き起こしたことは間違いない。こうした問題が起きたことを遺憾に思う。このようなことは起きるべきではなかった」と表明した。

後任のゴットシュタイン氏は、著名なインベストメントバンカー、ウェルスマネージャーとして知られ、同行の国内部門トップに就任。アナリストの間で次期CEO候補と目されていた。UBSの出身で1999年にクレディ・スイスに移籍した。